言語の多様性とその魅力を紐解く
?『世界28言語図鑑 多言語を学ぶためのガイドブック』刊行記念?
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世界には数え切れないほどの言語が存在し、それぞれが独自の魅力を持っています。
今回は、2024年8月に東京外国語大学ワールド?ランゲージ?センター 編『世界28言語図鑑 多言語を学ぶためのガイドブック』(大修館書店)が刊行されたことを記念して、投野由紀夫ワールド?ランゲージ?センター長や各言語教員に、言語の世界の奥深さとその魅力についてお話を伺いましたので、お届けします。
投野由紀夫ワールド?ランゲージ?センター長にインタビュー
本書を手掛けた投野由紀夫ワールド?ランゲージ?センター長に『世界28言語図鑑』の魅力や各言語の構成、充実したコラムのテーマ、ワールド?ランゲージ?センターが未来に向けて力を入れている事業について伺いました。
さらに、近年注目を浴びる生成AI技術の進化を背景に、「なぜ外国語を学ぶ必要があるのか」という問いに対する投野センター長の見解もお聞きしました。
―――『世界28言語図鑑』は、どのような書籍ですか。
東京外国語大学は日本で唯一の言語?地域専門の国立大学で、世界15地域?28言語を専攻として学ぶことができます。その28言語の特徴を各言語専攻の教授陣にわかりやすく解説していただいたのが『世界28言語図鑑』です。特にわかりやすさと「図鑑」的なビジュアルな楽しさを大切にしました。本学を受験しようと考えている高校生やその保護者、また言語?文化に興味のある一般の読者の方々向けに東京外国語大学ってこんな言語を教えています、というのを紹介する意味があります。同時に、小中高の学校教育で大切にされていることばや文化の多様性、異文化理解?共生などの学びへの入口になるような参考図書になればいいなと思って作りました。
―――言語ごとに、どのような構成になっているのでしょうか。
各28言語は次の5つのコーナーで構成されています:
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言語のプロフィール
見開きカラーでその言語と地域がどんなものか、パッとイメージできる食べ物?芸術?日本との関わり?言語の特徴などをビジュアルに紹介 -
あいさつと会話例
基本的な会話例を全言語共通のトピック(初めて会う人に?予定をたずねる?道をたずねる?注文する?あいさつ)で比較できるように紹介 -
言語の特色
言語の文字?音声?語彙?文法の一番特色と思える部分をやさしく解説 -
言語の愉しみ
その項目を執筆した教授による言語にまつわるショート?エッセイ -
学びたい人へ
その言語のさらなる勉強のためのおすすめ教材や辞書の紹介
―――コラムも充実しています。
コラムは東京外国語大学の言語へのこだわりを示すようなトピックを考えました。まず「一番活用の難しい言語」、「一番活用のやさしい言語」そして「一番発音の難しい言語」といったコラムは、世界の言語に広く精通している本学の言語学専門の先生でなければ書けないものでしょう。また28言語だけではなく世界のその他の言語にも目を向けてほしいという願いから「少数言語」関連のコラムを設け、アフリカ、アジア、南太平洋諸国、北米?南米の諸言語のコラムを設けました。さらにラテン語、バスク語、アイルランド語(ゲール語)のような古い歴史のある言語のコラムや、同じ言語でも地域差のある言語(スペイン語、ポルトガル語、中国語、世界諸英語など)のコラムも我々の大学の専門性をキラリと感じさせるものだと思います。
―――コンパニオン?サイトも設けていますが、このサイトではどのようなものを掲載していく予定ですか。
今回28言語を扱うという壮大なプロジェクトだったので、編集作業は難航を極めました。特に各言語の文字フォントの問題、さまざまなルビの振り方、図鑑としての画像の品質には神経を使いました。この点については大修館書店編集部の小林奈苗さんに大いに助けられましたが、編集部の要望として何とか音声をつけられないか、とリクエストがあったのですが、あまりに編集作業が大変過ぎて出版までには実現が叶いませんでした。
それで今後、図鑑の補足情報を提供したいという思いがありまして、要望のあった各言語の会話例などの音声データを少しずつでも公開できるようにコンパニオン?サイトを作らせていただきました。サイトでは、音声データの公開を中心に、誤植?訂正情報の掲載、また本学の多言語関連のセンター(ワールド?ランゲージ?センター)、オープン?アカデミーなどの語学講座、本学の入試情報等へのリンクを設置して、広くこの図鑑を入口にして東京外国語大学の魅力に触れていただければと思っています。
―――話は変わりますが、この「図鑑」を編集したワールド?ランゲージ?センターは、どのようなことを行っているセンターなのでしょうか。
ワールド?ランゲージ?センターは2014年度に採択されたスーパーグローバル大学創成(SGU)経費で設置された、本学の外国語教育の充実を図るための教育研究センターです。特にヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を日本の英語教育環境に適用した CEFR-J という枠組を用いた新しい英語教育?多言語教育のカリキュラム、教材?テスト開発などを推進しています。この関連で、本学の学部入試にブリティッシュ?カウンシルと共同で開発した英語スピーキング?テスト BCT-S を導入し、また本学の28言語に利用するための「CEFR-J x 28多言語 Can Do テスト」も開発中です。今後は、外部の学校?自治体?企業などに我々の開発したシラバスや言語教育資源、テストなどをサービスしていく中で、CEFR-J を基軸にした新たな外国語教育のシステムを提案していきたいと考えています。
―――生成AIがあれば外国語を学ぶ必要がないという人もいますが、外国語を学ぶことの意味はどのようなことだと思いますか。
英語のような言語は生成AIの能力もかなり完璧なレベルに近づいていて、業務によっては生成AIの方がパフォーマンスが良い、ということが多く出てきています。なので、全員が完璧な外国語能力を持っている必要性はなくなっていくでしょうね。ある種のタスクはデフォルトで生成AIが行って人間は外国語の能力がなくてもかまわないということはあると思います。
ただ生成AIを使いこなすのは人間で、かつ生成AIはすべて「言語モデル」つまり、人間のように言葉(プロンプト)を使って、AIに課題を出してやってもらうわけで、その際の明確な目的や指示の与え方、作業ステップの明示、など「言葉の使い方」がますます問われる時代になっていくと思います。
そのためには、まず母語の日本語、そしてAIが分野によっては人間を超えつつある英語などの主要言語の場合はその当該言語でプロンプトを書ける能力が必要です。かつ、出てきたアウトプットの良し悪しを判断する力も「言語能力」なのです。そういった意味で、外国語を含めた言語を操る力は、ますます人間の側がしっかり持っていないといけない時代になるだろうと思います。AI の答えの正誤が判断できず、すべて正しいと思うような人間ばかりになってしまったら、AI に人間が支配される世界が現実になります。
特にコンピューターが普及していない地域ではAIモデルはまだ未開拓です。本学のような外国語専門の大学はこのようなAIの資源の乏しい言語に関するエキスパートをこれからも輩出して、今後、大規模言語モデルをもとに少資源言語にチューニングする際の専門家として活躍することができるような人材を輩出できると思います。
―――外国語学習に興味のある方にメッセージをお願いします。
生成AIのことを少し長く語ってしまいましたが、私は専門がコーパス言語学なので、ある意味この人工知能の爆発的な発展はスゴいことだと興奮しています。ですが、一方でやはり人と人が相手の言葉で語りかけることの大切さも日々感じるのです。あの大谷翔平選手がワールドシリーズ制覇の祝賀イベントでLAのファンの前で、自ら英語で挨拶をした時のあのインパクトは大きかったですよね。自分の口から出た真実の言葉は相手の心に届く、というのをまざまざと感じさせてくれました。その意味でも、皆さんが生成AIを活用しつつも、人肌のぬくもりが感じられるような自分の言葉で語れる最低限の外国語の力を身につけられているというのは素晴らしいことではないでしょうか。『世界28言語図鑑』がそのような方の外国語への興味?関心を開くお手伝いをできれば、作ったものとして何より喜ばしいことですね。
??語の魅力?面白さとは? 外国語に興味がある方へメッセージ
各言語の教員たちから届いた、言語の魅力や面白さ、そして外国語に興味がある皆さんへの熱いメッセージをお届けします。外国語の学習を始めようと思っている方は、ぜひ参考にして、世界の扉を開いてみてください!
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アラビア語の魅力とは?
古代文明発祥の地、東西交易の要衝、三大一神教興隆の地で話され、イスラーム教徒の「共通語」、国連公用語でもあるアラビア語は、単なる言語ではなく、人類の歴史、文明、文化、英知そのものです。 -
アラビア語のここが面白い!
アラビア語は三つの子音をもとに、母音や接辞を加えて語彙を発展させてきました。子音が同じ単語は、意味傾向が似ていて、上達すると(初出の漢字の意味や読みが創造できるように)辞書をひかなくても意味が分かるようになることがあり、自分が「アラブ人になっていく」ことを感じることができます。 -
アラビア語由来のことば
アルコール、アルカリなどアルで始まる言葉の多く -
メッセージ
言語は文法や単語をどれだけ学んでも、決して習得したことにはならず、コミュニケーションを行ううえでのセンスが必要だと教わったことがあります。このセンスを身に着けたいと、今も一心に言語に、そしてアラブ人に接し続けています。
青山弘之
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イタリア語の魅力とは?
ラテン語の面影を強く残しつつ、今を生きる人々の息づかいを感じることができる、古さと新しさの共存がイタリア語の魅力です。 -
イタリア語のここが面白い!
イタリアで話されている言葉の多様さ、そしてそこから見えてくるイタリアそのものの奥深さを感じることができるところです。 -
メッセージ
言語学習の素晴らしさは、学ぶ楽しさや人との交流、自分自身の再発見など、その喜びが人によって違っているところにあると思います。
土肥篤
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インドネシア語の魅力とは?
覚えたことを少しでも使ってみると、「インドネシア語ができるのか?!」と笑顔で迎えてくれることがよくあります。使い勝手が良いのがインドネシア語のひとつの魅力です。一方で、様々な点で奥の深い言語であることも魅力のひとつと言えるでしょう。 -
インドネシア語のここが面白い!
一見すると英語と似た感じですが、日本語的な発想がところどころで使えたりします。ただし、修飾語が後に来るという、日本語とは大きな違いがありますが、それもある意味で面白いところといえるでしょう。 -
インドネシア語由来のことば
オランウータン、ナシゴレン -
メッセージ
異なる言語を学ぶことで、コミュニケーションの幅が広がり、また新たな物の見方を得ることにもつながります。
降幡 正志
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ウズベク語の魅力とは?
シルクロードの真ん中で、周辺のチュルク(トルコ系)諸語やペルシア語、アラビア語、ロシア語などの影響を受けてできあがった、まさに文明の十字路を体現する言語です。 -
ウズベク語のここが面白い!
発音は少々やっかいですが、語順を含め文法構造が日本語とよく似ているので、日本語とほぼ一対一対応で置き換えが可能で理解しやすいです。 -
メッセージ
きっかけはどんな些細なことでもかまいません。気軽に学習を始めてみましょう。理解できた、相手に通じた喜びの積み重ねが上達への近道となります。
島田志津夫
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ウルドゥー語の魅力とは?
ウルドゥー語を学ぶと、インド世界もイスラーム世界も知ることができます。理解できる人は世界中に4億人以上! -
ウルドゥー語のここが面白い!
ヒンディー語とは文法構造がほぼ同じなので、ヒンディー語を学んだ人とも意思疎通ができます。 -
ウルドゥー語由来のことば
フルーツポンチ(ポンチは、ウルドゥー語(及びヒンディー語)の「5」に由来)(諸説あり)。なお、日本語由来のウルドゥー語の外来語としては、リクシャー(人力車から)などがあります。 -
メッセージ
言語名に地域や国の名前が付いていない、東外大で学ぶことができる言語の中では、もっともイメージを掴みにくい言語ですが、南アジアを知る上では決して欠かせない重要言語です。
萬宮健策
- 英語の魅力とは?
英語は世界中で話されているため、旅をすると、文法、発音、語彙など、その土地の言語や文化に根差した英語に出会えます。 - 英語のここが面白い!
英語は、ラテン語、フランス語、ギリシア語だけでなく、アラビア語や中国語など世界中の言語から多くの語を借用しています。 - メッセージ
外国語学習の真の楽しさは、言葉の背後に見え隠れする、各地で培われた文化、社会、歴史の理解にあるのではないでしょうか。
大谷直輝
- カンボジア語の魅力とは?
複雑な子音の組み合わせという音の特徴を活かした詩作と詩吟は老若男女に愛されており、テーマも古典文学の語りから現代の日常生活まで幅広いです。 - カンボジア語のここが面白い!
固有の文字を読み書きできる人はみなさんの周囲にまだ少ないと思いますので、ぜひ挑戦してみてください。 - メッセージ
日々の積み重ねが上達につながります。でも、丸暗記だけではつまらないので、文法規則の応用や例外について考えながら続けましょう。
上田広美
- スペイン語の魅力とは?
どこに魅力を感じるかは人それぞれだとおもいますが、5億人近くの人が話す言語だということが学習の入り口になる人が多いようです。私はスペイン語の響きに惹かれて勉強し始めました。 - スペイン語のここが面白い!
全部面白いですが、国や地域による違い、それなりに豊富な語形変化、??とか!? - スペイン語由来のことば
エルニーニョ、リアス式海岸など。なお、「おじや」がスペイン語起源だという説がありますが、間違いです。 - メッセージ
スペイン語は難しいです、と言うか、全ての言語は難しく、その習得に終わりはありません。逆に言えば、難しいからといって諦める必要はなく、いつまでも学び続けることが出来るわけです。明日が試験だというような場合を除いて、気長にゆっくり言葉と付き合うのも悪くはありません。
川上茂信
- タイ語の魅力とは?
タイ語「アロイ!」と言ってみると、タイ料理がおいしくなります。タイ語を通じて、タイの笑顔と温かさを感じてみましょう! - タイ語のここが面白い!
タイ語は、声調が変わると意味も変わる、まるで音楽のような言語!独自のアルファベット、簡単な文法、そして響きの魅力が、感情や文化の深さを感じさせてくれる面白い世界です。 - タイ語由来のことば
パクチー、ナンプラー - メッセージ
言葉で心を近づけ、響きで文化を感じる旅へ。
コースィット?ティップティエンポン
- チェコ語の魅力とは?
語形変化の豊かさです。覚えるのは大変ですが、語尾に込められた文法情報を読み解くと、常識や勘などに頼らずともピシッと理解できます。 - チェコ語のここが面白い!
同じスラヴ語派に属する諸言語や隣のドイツ語などを学びながら、チェコ語に腰を据えて取り組むと、おもしろさがじわりと浮かび上がります。で、どこがおもしろいかって、それはやってみないと! - チェコ語由来のことば
ロボット - メッセージ
美しい人、おもしろい事、美味しい物。それらに出会える所で用いられている言語とは、きっと長くつきあえます。
金指久美子
- 中国語の魅力とは?
発音の美しさや、簡潔かつ直截的な表現に魅かれる人も少なくないようです。また、英語に次ぐ話者人口の多さも魅力のひとつ。 - 中国語のここが面白い!
すべて漢字で表せるところ。語形変化?活用や格助詞なし、語順と少しの機能語のみで、間違いなく意味が伝わるところ。 - 中国語由来のことば
みなさんもご存知の通り、たくさんありすぎるので、省略します。 - メッセージ
外国語を学ぶことは、世界の捉え方の多様性を知ること。なぜそんな言い方をするのか、という疑問が大きな論点につながります。
加藤晴子
- 朝鮮語の魅力とは?
うちの国の言葉を勉強してるの? ありがとう。40年ほど前、「アンニョンハセヨ」とあいさつした私に、韓国のおばあさんがにっこり笑って言ってくれました。この国の人たちに「大好き!」と伝えたくて今も勉強を続けています。 - 朝鮮語のここが面白い!
最近はコンビニでもハングルを見かけます。漢字の語彙が豊富で、助詞があり、文の構造が日本語と似ています。親しみやすく、学ぶたびに興味深い発見があります。 - メッセージ
楽しんで技能を伸ばしましょう。授業では朝鮮語だけで会話したり、互いに異なる言語(朝鮮語と英語、中国語、手話など)で会話したりします。
五十嵐孔一
- ドイツ語の魅力とは?
クラシック音楽からドイツ語学習に興味を持つ人は多いと思います。実際に学んでみると、硬いイメージに反して、非常に音楽的な響きを持った言語です。 - ドイツ語のここが面白い!
ドイツ語は、文法的には難解な言語とされていますが、その文法がなかなか面白いので、ぜひ挑戦して欲しいです。 - ドイツ語由来のことば
登山用語(ヒュッテ、ザイル、アイゼン、ヤッケなど)、医学用語(カルテ、クランケなど) - メッセージ
外国語を学んで後悔する人はいません!
西岡あかね
- トルコ語の魅力とは?
特に考えたことはありません。ちゃんと取り組めばどの言語にだって魅力があり、どの言語だって面白いはずだと思います。 - トルコ語由来のことば
代表的なところではヨーグルト。ちなみに日本語で「トルコ」が付く「トルコキキョウ」はトルコと関係なく、「トルコ石」はトルコでは産出しないらしく、「トルコ帽」は今のトルコでは誰も被っていません。 - メッセージ
何のために学ぶかという目的によって学習の方法はいろいろですが、話すときにはもちろん、書かれたものを読むときであっても、やはりそこに「相手」が存在するということを忘れないようにしたいものです。
菅原睦
- 日本語の魅力とは?
文字の種類が多いのが特徴で、漢字には複数の読み方があることが学習者を悩ませますが、その漢字の世界にどっぷりハマる学習者が多いのも事実です。 - 日本語のここが面白い!
人称やコピュラの種類が多かったり、敬語表現が複雑だったり難しいところもありますが、それをマスターして日本語でアニメや漫画を鑑賞できるとますます作品が楽しめると思います。 - 日本語から海外に輸出された語
(日本語から英語になった言葉)本学の教員が選定作業に参加し、オックスフォード英語辞典には今年新たに「どんぶり」「金継ぎ」「おもてなし」など23語が掲載されることになりました。 - メッセージ
外国語を学び母語との表現の仕方の違いを突き詰めると、物事の捉え方や発想の違いがわかり、文化や社会へのより深い理解に繋がるのが醍醐味だと思います。
幸松英恵
- ビルマ語の魅力とは?
ミャンマーには主要民族のビルマ族ばかりでなく、135の民族が住むと言われています。ビルマ語を身に付ければ、そのような民族の人たちとの交流の可能性も広がります。 - ビルマ語のここが面白い!
日本語と驚くほどよく似た文法構造を持つ言語。文字や発音の習得には少々苦労するでしょうが、おおよそ日本語の語順で話していけばいいのはとても「楽」です。 - ビルマ語由来のことば
最近タナカ(タナッカー)やラウェイ(レッホェ)が知られるようになってきたかも。より原音に近いのは括弧内の表記。 - メッセージ
言語を身に付けるには長い時間がかかるもの。努力を続けているとある日突然「できるようになっている」ことに気づく、その喜びはこの上ないものです。
岡野賢二
- ヒンディー語の魅力とは?
仏典が日本に至ったおかげで、同じサンスクリット語由来の単語が沢山あります。例えば「奈落」は、ヒンディー語でもnarakで、同じ意味です。 - ヒンディー語のここが面白い!
ヒンディー語話者は人為よりも天意を重んじているんだと感ぜずにはおれない文法構造にしばしばお目にかかれます。 - ヒンディー語由来のことば
バンダナ、シャンプー、アヴァター - メッセージ
言語を学ぶと、その言語を使用している人々の思考や文化の内奥に迫ることが出来るかもしれません。
水野善文
- フィリピン語の魅力とは?
日本にもたくさんのフィリピン語話者がいます。「近くで話されていることば」と出会える喜びを感じられると思います。 - フィリピン語のここが面白い!
世界にはこんな文法特徴を持つ言語があるのか!と何度も感じることができます。
山本恭裕
- フランス語の魅力とは?
フランス語の魅力は文化や歴史を大切にするフランスの魅力と切り離せないかもしれません。 - フランス語のここが面白い!
フランス語は世界で学習者の多い言語です。いろいろな国の人々とコミュニケーションができます。 - フランス語由来のことば
サロン、ヴァカンス、クーデター - メッセージ
外国語を学ぶと新しい発見や出会いがあります。
芹生尚子
- ベトナム語の魅力とは?
抑揚豊かでメロディアスな響きのする言語です。逆に日本語話者には発音はちょっと難しいですが、練習して通じるようになると喜びもひとしおです。 - ベトナム語のここが面白い!
漢語由来の単語がたくさんあります。たとえば「ありがとう」はベトナム語で「カムウン」と言いますが、これは漢字の「感恩」に対応しています。 - ベトナム語由来のことば
フォー、バインミー ベトナム料理の名前が日本でも浸透してきました。 - メッセージ
外国語を学ぶことを通じて、これまで知らなかった様々な文化や価値感を持った多様な人たちと出会うことができて、自分の生きる世界の幅が広がると思います。
野平宗弘
- ペルシア語の魅力とは?
「中東のフランス語」と称されることもある、かつてのシルクロードの共通語。とても美しい響きと豊富な文学伝統が、ペルシア語話者の誇りです。 - ペルシア語のここが面白い!
アラビア系文字を使いますが、文法は全く異なる印欧系の言語です。日本語とは似ていないようでいて、敬語があったり、本音と建て前の使い分けや、多様な社交辞令があるなど、意外なところで日本語との共通点がみられます。 - ペルシア語由来のことば
パラダイス、マジック、バーザール/バザー、カーキ(色)など - メッセージ
言語を学ぶことは、その話し手の背景を知ることはもちろんですが、翻って自身の内面や価値観を探るよいきっかけになります。
吉枝聡子
- ベンガル語の魅力とは?
ベンガル語はインド東部とバングラデシュで話され、母語話者数において世界で6番目に多く話されている言語です。両国の国歌はベンガル語で書かれており、ベンガル地域は現代南アジアの文学、映画、舞台芸術の先駆者的存在です。 - ベンガル語のここが面白い!
ベンガル語は日本人にとって比較的学びやすい言語です。語順は日本語とほぼ同じで、ヒンディー語やウルドゥー語のように文法的な性や格変化もありません。ベンガル文字は可愛いという評判もあります! - メッセージ
外国語を学ぶことは、新しい自分との出会いであり、異なる文化や価値観に触れ、新たな視点や思考様式を獲得することにもつながります。
シェーク?タリク
- ポーランド語の魅力とは?
かつて国家が100年以上にわたり地図から消えた時も、アイデンティティの拠り所として守り抜かれた歴史と伝統の宝庫であること。 - ポーランド語のここが面白い!
ワルシャワ育ちのショパンを世界的なピアニスト?作曲家へと導いた鼻母音や複雑な子音の連なりによる美しい調和と豊かな音楽性! - ポーランド語由来のことば
ポンチキ、ズブロッカ - メッセージ
人はみな大切なことは自分の言葉で表現することが多いので、外国語を学ぶことが世界を理解する上での一番の近道となるはずです。
森田耕司
- ポルトガル語の魅力とは?
ポルトガル語は、ヨーロッパ、南米、アフリカ、アジアで公用語として使われています。日本と古くから”付き合い”のある言語でもあります。 - ポルトガル語のここが面白い!
ポルトガル、ブラジル、アフリカ、アジア。。。世界の様々な地域で話されるポルトガル語。その多様性が魅力的。 - ポルトガル語由来のことば
合羽、かぼちゃ、かるた、ボタン など - メッセージ
人生をより豊かにできる。可能性は無限大。
水沼修
- マレーシア語の魅力とは?
マレーシア語は世界一と言ってもよいくらい簡単な言語です。ですので、できるようになった感覚がすぐに味わえます。 - マレーシア語のここが面白い!
省略や倒置文が多く、文法がないようにも見えるのに、実はしっかりと文法が存在している。 - マレーシア語由来のことば
オランウータン、ドリアン - メッセージ
AIが翻訳をしてくれる今、外国語学習は新たな局面を迎えています。簡単に手に入る翻訳結果の正しさが判断できるより高度な知識、タイムラグなくコミュニケーションするための「話す」「聞く」力が求められます。
野元裕樹
- モンゴル語の魅力とは?
モンゴル語の話し手の人数は世界人口から見たら決して多くはありませんが、モンゴルの広大な草原で出会える人々に共通してモンゴル語が伝わることには感動することでしょう。 - モンゴル語のここが面白い!
モンゴル語は日本語に似た言語であると言われます。おおよその語順の仕組みなどを見ると確かに日本語に似ているところもありますが、細部を見ていくと微妙に日本語とは一致しない語の並び、表現法が見いだされます。ここはなぜ日本語と似ているのだろう、ここはなぜ似ていないのだろうと考えていけるところがモンゴル語の面白いところです。 - モンゴル語由来のことば
(チンギス)ハーン、ゴビ(砂漠) - メッセージ
言葉を学ぶことは、その言葉が話されている地域を知り、その言葉を話す人々と分かり合うための入り口になります。それは世界へ視野を広げることにもつながりますし、また自己を見つめなおすきっかけにもなるでしょう。
山田洋平
- ラオス語の魅力とは?
かわいい丸っこいラオス文字は曲線パズルを組み合わせるかのようです。話し言葉は音の高低の抑揚があり、心地よいメロディーを奏でるかのようです。 - ラオス語のここが面白い!
よく使う短い基本的な単語を覚えると、それらを組み合わせた複合語の意味の想像がつくと同時に、思わぬ視点によるカテゴリー化を知ることができます。 - ラオス語由来のことば
「羅宇(らう)」キセルの中間部である管のこと。「ラオス」の現地語「ラーォ」が由来で、ラオス産の節間の長い竹を用いたためです。 - メッセージ
未知の言語が話せるようになると、新しい友人との出会いだけではなく、未知の自分とも出会うことができると思います。
鈴木玲子
- ロシア語の魅力とは?
ロシアは裏口で接する隣人で、その関係も無名の人々がはじめました。時にもめ事もありますが、ロシア語は最も近い隣国の言語です。 - ロシア語のここが面白い!
文字、語形変化、文化?歴史を背負った語彙…、ロシア語にもおもしろい点がたくさんあります。ご自分でも是非探してみて下さい。 - ロシア語由来のことば
イクラ - メッセージ
世界の言葉はそれぞれとても個性的で、中にはすぐには理解できない程自分の言葉と違うこともあります。その違いを楽しんで下さい。
匹田剛