学内留学?!アメリカとのオンライン授業始動!!
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突然ですが、学生のみなさんはオンライン授業に参加したことがありますか?
オンライン授業では、いつもの教室にいながらにして他の国の大学生と討論ができたり、他の国の大学の先生の講義を聞けたりします。
オンライン授業は、東京外国語大学では例えば平和構築の分野で行われてきました。いくつかの紛争経験国の大学の教室とつないで、リアルタイムでオンライン授業をする取り組みが、実は10年以上前から行われています。大学院平和構築?紛争予防講座(PCS)で開講されている、伊勢崎賢治教授が主導するPCSグローバル?キャンパスプログラムです。一般的に紛争経験国の大学の学生は、いろいろな事情から物理的に留学をして他国の学生と一緒に勉強をすることはなかなか難しいのですが、インターネットを使ったオンライン授業では、機材さえ揃っていれば、他国の学生と意見交換できます。この平和構築のオンライン授業では、各国の紛争のケースを比較、討論することによって、紛争経験国の学生が自国の紛争を多角的に見られるようになったと報告されています。参加者のバックグラウンドが違うと、ひとつの紛争について議論していても様々な角度からの見方が出てくるため視野が広がるのでしょう。
このように、飛行機にわざわざ乗っていかなくても他国の学生と討論のできるオンライン授業ですが、このほど、アメリカの大学との間で続々行われることになりました!!
「TP-COIL」(Trans-pacific Collaborative Online International Learningの略)というプログラムの一環です。
なお、TP-COILでは学生のみなさんがCOIL型授業を受けてアメリカの連携大学に留学することをサポートしています。そのため、COIL型授業を受けて条件を満たせば、アメリカの連携大学に留学に行く際に優先的にJASSOの奨学金が受けられます!!
TP-COILオンライン授業(COIL型授業)
TP-COILのオンライン授業(COIL型授業)をご紹介しましょう。
夏学期 集中講義
夏学期集中としては、9月24日(火)から、春名展生准教授の世界教養プログラム:日本の現在を知る1の科目で「[COIL] Postwar U.S. – Japan Relations」という授業が行われています。この授業のオンライン部分ではカリフォルニア州立大学ノースリッジ校とICUと接続し、沖縄の基地問題について多角的に討論します。
シラバス:
https://gakumu-web1.tufs.ac.jp/Portal/Public/Syllabus/DetailMain.aspx?lct_year=2019&lct_cd=19180189
秋学期 講義
この秋学期には、福田彩特任助教による多文化社会2(19180190)/地球社会と共生2B(180249)の科目で「[COIL] Instructional Design and Intercultural Competence(インストラクショナルデザインと異文化間能力)」という授業が開講されます。この授業では異文化間の軋轢や問題を軽減?解決する能力を高めるとともに、人に教える経験が逆に自らの能力を高めることを実体験する学習法にも焦点を当てています。オンライン部分では、異文化間能力のひとつである異文化コミュニケーションの経験をする意味でも、カリフォルニア大学アーバイン校とICUと接続し、日米のオンライン学習比較を行う予定です。
シラバス:
https://gakumu-web1.tufs.ac.jp/Portal/Public/Syllabus/DetailMain.aspx?lct_year=2019&lct_cd=19180190
冬学期 集中講義
冬学期集中としては、2018年度も実施された春名展生准教授の「[COIL] The Pacific War revisited: historical research and collective memories」が予定されています。
シラバス:準備中
シラバスからCOIL型授業を探そう
COIL型授業は、授業題目の頭に[COIL]とついています。学務情報システムのシラバス検索で、「全文検索」に「COIL」と入力して検索すると、COIL型授業を検索できます。
様々な授業を開講していく予定ですので、アメリカに留学予定のある人は特に、分野に関心のある人、オンライン授業に関心がある人、英語での授業に興味のある人、アメリカに留学済みの人ももちろん、みなさんの受講をお待ちしています!
春名展生准教授による2018年1月の「[COIL] The Pacific War revisited: historical research and collective memories」
太平洋戦争について、講義、映画や討論を通して異なる解釈の仕方を探索するという授業。オンラインセッションでは、日米の大学で同じ映画を見て双方の学生間でその映画について討論することで、太平洋戦争を多角的に捉えることが目的のひとつです。
参加学生の感想
多くの学生にとってオンラインで接続し、リアルタイムで海外の学生と討論したのは初めての経験だったようです。
「同じ戦争に対してこれほどまでに見方が異なることを興味深いと思った」、「COIL型で直接討論する形式で太平洋戦争の異なる側面を学べたのはとても面白かった」等の肯定的な意見が聞かれました。
TP-COILのご紹介
/tp-coil/
COIL型授業、インターンシップ、留学を通して、文化の多様性(エスニシティやシ?ェンタ?ー)に関する感受性を育み、かつ意見の相違や多様性に対応て?きる能動的な資質を培う。
- カリフォルニア大学 ロサンゼルス校
- カリフォルニア大学 リバーサイド校
- カリフォルニア大学 アーバイン校
- カリフォルニア州立大学ノースリッジ校
- カリフォルニア大学
- カリフォルニア大学 サンタバーバラ校
- 南カリフォルニア大学
- ニューヨーク州立大学 オルバニー校
- ニューヨーク州立大学 ストニーブルック校
- サンディエゴ州立大学
TP-COILについてのお問い合わせ
これからもTP-COIL事務局からはCOIL型授業やインターンシップ情報についてお届けします。ご質問等ありましたらいつでもご連絡をお待ちしています。
事業推進責任者:岩崎稔教授(大学院総合国学研究院)
TP-COIL事務局
コーディネーター:福田彩特任助教、スタッフ:渡部バーニー
連絡先:tenkai-coil[at]tufs.ac.jp ([at]を@にかえて送信してください)