2022年度 活動日誌
3月 活動日誌
2023年3月
GJOコーディネーター 高田 麻由
新学期が始まり、1か月が過ぎようとしています。昨年はちょうどこの時期に新型コロナの感染者が爆発的に増え、新学期が始まったもののすぐオンライン授業、そしてロックダウンと混乱していましたが、今年は何事もなく対面授業が継続できています。日本同様、暖かい日が続き、桜の花も例年より早い開花となりました。みんな外に出て、久しぶりの春を楽しんでいます。
日本留学に向けて
上海外国語大学ではこの時期、秋からの交換留学生を選考するための選考会が行われます。今年は日本の各大学もオンラインではない留学を続々再開しています。学生たちも、やっと日本へ行けるとモチベーションがあがっているようです。GJOにも、面接の前に、志望動機などの書き方を相談に来る学生もいました。多くの学生が留学の夢を叶えることができるよう願っています。
日本語コーナー
3月17日(金)に、今学期第一回目の日本語コーナーが開催されました。今回は、日本から来ている2人の日本人留学生の参加もあり、とても盛り上がりました。コロナが終わってどう感じているか、これからやりたいことなどについて、3つのグループに分かれて話しました。「コロナが終わって安心した」「やっと旅行に行けるから楽しみ」など、どのグループも会話を楽しんでいました。今後は、学内でのイベントも増える予定です。学生たちはそれも楽しみにしているようです。
2月 活動日誌
2023年2月
GJOコーディネーター 高田 麻由
春節を含む冬期休暇が終わり、2月20日(月)から新学期が始まりました。昨年12月にコロナウイルス蔓延防止措置が大幅に緩和され、街には以前のような活気が戻ってきています。上海の街では、今はもうコロナ前と同じ生活を送ることができています。
前学期は、ほとんどがオンライン授業でしたが、この休み明けから対面授業が完全復活しました。久しぶりの教室での授業。構内は学生であふれ、みんな久しぶりのキャンパスライフを楽しんでいる様子でした。4年生は今月末に卒業論文の第一稿を提出することになっています。日本の資料集めに苦労している様子で、休み中も相談がありましたが、無事に完成させることができたでしょうか。
コロナ禍で制限されていた渡航も、緩和が進み、今学期はより多くの学生が日本へ留学することが叶いそうです。また、3月には東京外国語大学の大学院生が、上海外国語大学で日本語の教育実習をする予定です。昨年まではオンラインでの実施でしたが、今年は上海へ渡航し、教室で教育実習を行えることとなりました。東京外国語大学の大学院生にとって貴重な経験になることはもちろん、上海外国語大学の学生にとっても、年の近い、留学経験のある先輩と交流できることは価値のあるものになることでしょう。双方にとって実りあるものになるよう祈っています。
1月 活動日誌
2023年1月
GJOコーディネーター 高田 麻由
2023年が始まりました。12月中旬からオンライン授業が継続中のため、1月の第一週にある期末試験も、オンラインで実施されました。オンライン授業に移行したときにすでに寮から実家へ帰省している学生も多かったですが、学校も休みに入ったことで、寮に残っている学生はほとんどいなくなったようです。コロナの感染が拡大した2020年以降、移動を制限するよう言われていたため、それがなくなった今年は、この3年間で最も帰省した人が多かったと言われています。街中では、3年ぶりに帰省する、という人の話もよく聞きました。大学は、2月中旬までの休みです。多くの学生が実家で家族とのんびり過ごします。3年生は例年通り、企業でインターンシップをしている人が多いようですが、リモートワークでのインターンシップが多かった昨年までと比べて、今年は会社に出勤するインターンシップが増えているようです。
2022年は日中の国交が正常化してから50周年の記念すべき年でした。それにちなみ、中日友好杯大学生作文コンテストが開催されます。上海外国語大学からも、6名の代表者がテーマにちなんだ作文を書きました。推敲を重ねた作品が、いい成績を残せるよう祈っています。コロナ禍も落ち着きを見せ始め、今年は国境を越えた交流も盛んになっていくのではないかなと期待しています。2023年も、学生たちのやりたいことが叶うよう、サポートをしていきたいと思います。
12月 活動日誌
2022年12月
GJOコーディネーター 高田 麻由
例年より暖かかった11月から一転、12月に入ると急に気温が下がり、冬らしい天気になりました。上海では珍しい雪がちらつく日もあり、もうすっかり冬だなと感じています。寒い日が続く中、コロナの感染者は増加の一方ではありますが、これまでの厳しい感染対策が緩和されることになりました。感染者の増加を危惧した大学は、11月に再開したばかりの対面授業を12月12日からオンライン授業に移行することに決め、学生たちも冬休みが始まる前に一足早く帰省することが許されました。12月後半のオンライン授業で、学生たちに聞くと体調を崩している学生も多かったように思います。もうすぐ期末試験ですが、体調が心配です。期末試験を乗り越え、休み中にゆっくり休み、新学期には元気な顔を見られるよう願っています。
日本文化体験会
12月2日(金)、日本文化経済学院の建物にある和室にて、日本文化体験会が行われました。参加者のほとんどは1年生。動画を見て浴衣の着付けを学び、お互いに浴衣を着せあっていました。それから、茶道についての説明を聞いたあと、和菓子とお抹茶をいただきました。浴衣を着るのも、抹茶をいただくのも初めての学生がほとんどでしたが、写真をたくさん撮ったりして、楽しい時間を過ごせたようです。
(写真1 日本文化体験会)
日本語コーナー
12月9日(金)、先月まではオンラインでの開催だった日本語コーナーも、今回は和室で開催することができました。年末にして、今年初となるオフラインでの開催です。参加した学生は20名ほど。3つのグループに分かれて、日本語でのおしゃべりを楽しみました。東京外大からの留学生、大石さんの参加もあったこと、ひさしぶりのオフラインだったことで、どのグループもとても盛り上がっていました。
(写真2 日本語コーナー)
11月 活動日誌
2022年11月
GJOコーディネーター 高田 麻由
日中は20度を超え、暖かい日が続く11月。過ごしやすい気温で、外を歩くと気持ちがいいですが、上海は東京とあまり気温が変わらないので、例年はもう少し寒かった気がします。少しおかしな気候です。
11月に入り、やっとキャンパスが開放され、教室で授業ができるようになりました。ただし、キャンパスに入るためには24時間以内のPCR検査が必要なため、学生たちはもちろん、教職員も毎日検査を受けています。現在、中国では街の至るところにPCR検査所が設置され、気軽にPCR検査を受けることができます。大学内にも検査所があります。
中旬以降、24時間以内、という条件は48時間以内に緩和され、少しずつ緩和されてきたかなと思いましたが、日に日に感染者が増加しているので、まだ油断はできません。そろそろ自由に行動できるようになるといいなと願っています。
日本語コーナー
11月20日(日)に、「日本語コーナー」がありました。今回もオンラインでの開催となりましたが、 学生たちは3つのグループに分かれて、日本語で話すことを楽しんでいました。今回は、東京外大からの留学生の大石さんも、日本語コーナーに参加してくれました。同じ学生同士、話が盛り上がっていました。
今回のテーマは、「買い物」。11月11日は、「ダブルイレブン」と呼ばれる買い物の日です。中国最大のショッピングサイト「淘宝(Taobao)」で、値引きセールが行われます。今年は何を買ったのか、買わなかった人は、なぜ買わなかったのか?など話していました。ティッシュペーパーなどの日用品を買った、前から欲しかったタブレットを買ったなど、きちんと考えて買い物をしていたようです。
日本語コーナーは来月も開催される予定です。次回は大学の和室で開催される予定です。
10月 活動日誌
2022年10月
GJOコーディネーター 高田 麻由
10月はじめに、中国では国慶節という連休があります。感染拡大防止のために、遠方への移動は制限されているため、多くの学生が連休中も寮で過ごしていたようです。それでも、友達同士で上海市中心部へ出かけたり、バーベキューをしたりと有意義な休日を過ごせたと話していました。この国慶節の連休明け、市内の感染者数が増加傾向にあるとのことで、またもやオンライン授業になってしまいました。10月後半、状況はだいぶ落ち着いてきたようですが、対面授業の再開は11月に入ってからとなりました。授業はオンラインですが、4月のロックダウンほど外出が制限されているわけではないので、学生たちは落ち着いて過ごしているようです。
日本語コーナー
10月30日(日)に、今学期最初となる「日本語コーナー」がありました。大学構内への立ち入りができないため、今回はオンラインでの開催となりました。1年生から4年生まで30名ほどの学生が参加し、3つのグループに分かれて、日本語で話すことを楽しんでいました。9月に大学に入ったばかりの1年生も、事前に考えた自己紹介を披露してくれました。2年生以上の学生たちは、「はじめて」というテーマで自由に会話をしていました。「はじめて雲南省に旅行に行った話」「はじめて食べたもの」など、それぞれおもしろい話が聞けました。この日本語コーナーは来月も開催される予定です。次回は大学の教室でできますように!
9月 活動日誌
2022年9月
GJOコーディネーター 高田 麻由
新年度が始まりました。上海は今年4月からのロックダウンもあったことで、まだ感染拡大防止措置が継続しており、大学も全学生および全教職員PCR検査を受けてからの新学期開始となりました。一部の授業はオンラインで行われていますが、教室での授業も再開されています。ただ、感染疑いの関係者が出ると突然すべての授業がオンライン授業になったりもするので、なかなか落ち着きません。それでも、前学期はずっとオンライン授業だったことを考えると、学生たちは教室で友達に会って、勉強できることが嬉しいようです。大学キャンパスで友達と話したり、活動したりすることが、早く安心してできるようになるといいなと思っています。
授業の様子
2年生の会話の授業で、日本の生活についての話をしました。都会や郊外、田舎の生活や、大学生だったらどんな部屋に住んでいるかなど、中国と比べながら話しました。学生からは「東京の家賃はいくらぐらいか」などの質問が出て、都心なら10万円、郊外なら6万円など学生が知っていそうな街を例に出しながら答えました。学生は「東京の家賃は高い」と言っていましたが、実は上海の中心地ほうが家賃は高いです。上海は、そもそも一人暮らし用の部屋があまりないので、20万円以上する部屋も多いです。中国の大学生は、家賃のほぼかからない大学の寮に住むのが普通で、「大学生の住む部屋」と考えると、「東京は高い」と感じたのだと思います。中国の大学生、日本の大学生の生活の違いなどで授業は盛り上がりました。
8月 活動日誌
2022年8月
GJOコーディネーター 高田 麻由
中国の大学は、7月はじめに前年度が終わり、9月から新年度が始まります。今年は上海でロックダウンがあったこともあり、多くの学生は実家に帰って夏休みを過ごしていたようです。また、インターンシップもほとんどオンラインだったと聞いています。上海のロックダウンは解除され、行動への制限は少なくなりましたが、多くの人たちが旅行をしたり、大人数で集まったりすることが自由にできるようになることを願っています。学生たちにとって嬉しいことは、9月から留学生として日本への渡航が可能になったことでしょう。「図書館でたくさん勉強したい」「日本人と友達になりたい」「いろいろな場所へ行ってみたい」と夢を語る学生はとても楽しそうでした。
前学期の授業はほとんどオンラインで行われましたが、9月からの新学期は、対面授業で行われる予定ですが、一部オンラインでの開講される授業もあります。大学構内へ入るためにPCR検査を受けなければならないなど、まだ厳しい感染対策が取られるようです。学生たちも大学の寮に戻れる日が決められているため、学期のはじめは少しバタバタしそうです。そのような状況ではありますが、ひさしぶりに会う学生たちから、どんな話が聞けるのか楽しみにしています。
7月 活動日誌
2022年7月
GJOコーディネーター 高田 麻由
7月初めに今学期が終わり、大学は夏休みに入りました。
今学期は、3月ごろから上海でも中国体彩网手机版の感染者が増加したため、学期のはじめからオンライン授業が続き、さらに4月5月はロックダウンとなり、外出もできない状態が続いていました。6月に外出制限は解除されたものの、大学の授業はオンライン授業のまま、今学期が終わることとなりました。教室での試験は実施できないため、期末試験の代わりにオンライン上での試験や期末課題などが学生たちに課されました。
中国体彩网手机版の感染拡大防止措置はまだ継続されていますが、少しずつそれも緩和されてきたようです。9月から日本の大学へ留学することが決まり、夏休み中に渡航する予定である、という話を学生から聞くことが増えました。ここ2年、留学が決まっていても渡航できず、中国にいながらオンラインで日本の大学の授業に参加する、というケースが多かったです。それももちろん学びにはなりますが、やはり日本に渡航して、そこで日本での生活を体験することも、留学の楽しさのひとつです。夢だった日本への留学が叶った学生たちの顔は晴れやかで、わたしも嬉しい気持ちになりました。
留学するしないにかかわらず、学生の多くは夏休みを実家で過ごす人が多いようです。自由に時間の使える夏休みを有意義に使ってほしいなと思っています。学生たちが来学期もいいスタートを切れるよう、夏休み中も日本語学習のサポートをしていきます。
6月 活動日誌
2022年6月
GJOコーディネーター 高田 麻由
4月から続いていたロックダウンが、6月になってやっと解除となりました。定期的にPCR検査を受けなければならないなど、感染防止措置はまだ続いているようですが、それでも、今までストップしていた地下鉄など公共交通機関の運行が再開し、移動が自由になるなど、上海にも日常の生活が少しずつ戻ってきているようです。授業はオンラインのままですが、パソコン画面越しに見る学生の顔も、どことなく晴れ晴れとしています。
日本語コーナー
6月3日(金)に、オンライン日本語コーナーを開催しました。15名ほどの学生が参加し、3つのグループに分かれて日本語でおしゃべりをしました。各グループにコーディネーターとなる学生がおり、グループごとに違った活動に取り組んでいました。あるグループでは、日本語の連想ゲームをしていました。「黄色といったら、バナナ」と、前の人が言ったワードに関連する語彙を言うゲームですが、こちらが予想していなかった語彙を言う学生もいて、よく勉強しているなと感心しました。
会話の授業で
6月20日(月)からの週は、今学期最後の授業でした。日本語会話の授業では、授業の最後に「夏休みにしたいこと」を聞きました。「友達と旅行に行きたい」「企業のインターンシップに参加する」など、様々な答えが返ってきました。旅行もあまり遠くにはまだ行けず、インターンシップも会社に行くのではなく、オンラインで行うなど、今までと違う面はありますが、学生たちにとって有意義な夏休みになることを祈っています。
5月 活動日誌
2022年5月
GJOコーディネーター 高田 麻由
今年の5月は例年に比べると涼しい日が続いているように思います。過ごしやすい日が続いていますが、上海はまだロックダウンが継続中です。寮で生活している学生たちですが、最近、申請すれば移動許可が出るようになったので、実家に戻る学生も増えてきたようです。大学の寮は4人部屋で、個人スペースも広くはありません。実家に戻れるなら、そのほうが精神的にも良いように思います。上海の状況が落ち着いて、一日でも早く日常に戻れるといいなと思っています。
そんな中、5月19日(木)に東京外大の学生たちとのオンライン交流会を実施しました。東京外大からは世界教養科目「日本語を教えるⅠ 世界の中の日本A」(担当:谷口龍子先生)を履修している学生たちが、上海外国語大学からは有志の学生たちが参加しました。学生たちは、最初の説明のあと、ブレイクアウトルームに分かれ、自己紹介と日本語でのディスカッションを行いました。ディスカッションのテーマは、「中国と日本の大学生活の異同と違いの理由」です。学生生活やカリキュラム、授業について、どのグループも活発に話し合っていました。
交流会終了後に双方の学生が書いてもらいました。東京外大の学生からは、「(上海外大の学生が)予想していた何倍も日本語が流暢で驚いた。母語話者とのコミュニケーションには全く問題ないレベルだった。」と日本語で問題なくコミュニケーションできることに驚く声や、「同じ外国語大学でもカリキュラムに色々違いがあって面白かった」「上海外大の学生の方がどのように日本語を勉強しているかということや、学生生活について学ぶことができた。」などのディスカッションで話した内容についての感想がありました。上海外大の学生からは、「すごく楽しかった。」「最初はちょっと緊張したが、だんだん慣れて、みんなと有意味な時間を過ごせた。」と交流会を楽しんでいた様子がうかがえました。
語学学習のモチベーションは、やはりリアルなコミュニケーションだなと改めて思いました。今後もこのような日本語を話せるイベントを企画していきたいと思います。
4月 活動日誌
2022年4月
GJOコーディネーター 高田 麻由
中国体彩网手机版の感染拡大は収まることはなく、上海は3月末から完全なロックダウンとなってしまいました。当初5日間の予定だったロックダウンは、4月末の今日になっても、まだ終わりが見えません。住民は住居を一歩も出ることができず、最初のころは食料品なども手に入らず、政府からの支給を待つばかり。わたし自身はロックダウンが始まる前に10日分程度の備蓄の用意があったため、なんとか乗り切ることができました。10日も過ぎるころになると、政府からの支援物資が届いたり、団体購入という仕組みができ、マンション内で購入希望者を募り、商品を購入することできたりなど、なんとか物資を入手する方法が確立してきました。物資を手に入れるために、日頃あまりコミュニケーションのなかった近隣の方たちと協力し合えたことは、人と人の繋がりを感じることができ、安心することもできましたが、「欲しい物がいつでも手に入る」という状況ではないため、ストレスを感じる日々が続いています。
一方、学生寮で生活している学生たちはというと、寮の部屋にはキッチン設備がなく、また寮内での調理は禁止されているため、大学の学食で作られたお弁当を受け取ることができるそうです。お弁当を受け取るために、大学構内へ入ることも許されているそうです。食事の心配はないものの、「食べたいものを自由に食べたい」と思う学生は多いようです。
そのような状況の中、来月5月21日(土)にオンラインで開催される、広島大学?上海外国語大学共催の日本語作文スピーチコンテストに、上海外国語大学3年生の趙文濤(ちょう?ぶんとうZhao Wentao)さんが本大会に出場することが決まりました。行動が制限され、厳しい状況ではありますが、日頃の学習の成果を発揮できるよう、頑張ってほしいと思います。