2019年度 活動日誌
1月 活動日誌
2020年1月
GJOコーディネーター 高田 麻由
あけましておめでとうございます。本年はいよいよ東京オリンピックの年ですね。ここでも、日本語スピーチ大会のテーマに「オリンピック」が選ばれるなど、東京オリンピックへの注目は高まっています。
上海外国語大学は、9月から新年度が始まり、1月の期末試験が終わると長期休暇に入ります。ここが一年の折り返し地点です。試験前のこの時期は、教室に遅くまで残って勉強をしている学生たちも多く見かけました。日ごろの成果を発揮できるように、みんな、がんばれ!試験が終われば、楽しいお休みです。この休暇には、中国の正月である「春節」も含まれています。実家へ帰ったり、企業でインターンをしたり、旅行をしたりと、それぞれに計画があるようです。休みが明けたら、休暇中の出来事を聞かせてもらいたいと思っています!
この休暇に入る直前に、中国体彩网手机版のニュースが入ってきました。今や世界各国で騒がれている、中国武漢で発生したこの感染症は、上海でも感染者が増えてきています。これを受けて、大学も休暇延長の措置を取るという知らせが入ってきました。一日も早く終息しますようにと願うばかりです。
12月 活動日誌
2019年12月
GJOコーディネーター 高田 麻由
今年は上海外国語大学の創立70周年となる記念すべき年です。また、日本文化経済学院も60周年となり、12月8日(日)に記念式典が行われました。東京外国語大学からは林学長と澤田先生が参加しました。日本文化経済学院の60周年記念式典では、私、コーディネーターと学生たちは、10月のおにぎり大会で発表した「パプリカ」のダンスをここでも披露しました。その式典が終わるといよいよ期末試験。9月から始まった今学期も、あっという間に終わりを迎えます。賑やかなムードから一転、学内は試験モードへと変わります。学生たちは気持ちを切り替えて勉強に励んでいました。
上海外国語大学は世界各国からの留学生が在籍しており、日本からの留学生も多いです。本学からも現在2名の交換留学生が来ています。今年の秋から留学している鈴木結里さん、鈴木遥香さんは、普段は他の多くの留学生たちと同様に、上海の中心部に近い虹口キャンパスで授業を受けています。12月13日(金) に、その2人の日本人留学生が松江キャンパスを訪れました。虹口キャンパスに比べ、郊外にある松江のキャンパスは広大です。松江キャンパスに初めて来た2人は、まずその広さに驚いていました。2人はGJOオフィスで中国人学生と交流した後、中国人学生の案内で、日本文化経済学院や図書館、食堂などのキャンパス見学をしました。キャンパスが離れていることでなかなか交流の機会を持つことは難しいですが、今後も定期的に交流活動を実施していきたいと考えています。
11月 活動日誌
2019年11月
GJOコーディネーター 高田 麻由
日に日に寒くなってきました。松江キャンパスの木々もすっかり色が変わり、秋が深まったことを感じさせます。今月はスピーチコンテストや会話大会などの日ごろの学習成果を発表するイベントが多かったこと、12月のはじめには日本語能力試験もあることから、学生たちは勉強に一層力が入っていました。
1.スピーチコンテスト
10月、11月はスピーチコンテストなどの日本語の学習成果を披露する機会が多い時期です。毎週末、中国のどこかで大会が行われていました。11月に行われた二つの大会と結果を報告します。
11月8日に行われた「海峡両岸日本語スピーチコンテスト」には、上海外国語大学の代表として、2年生の顧逸(Gu Yi)さんが出場しました。スピーチのテーマは「整形手術について」。難しいテーマでしたが、推敲を重ねた原稿を完璧に暗記してみせた顧さん。見事、第2位に入賞することができました。おめでとうございます!
11月16日には、上海外国語大学が主催の「CASIO杯スピーチコンテスト」が虹口キャンパスで行われました。こちらのコンテストは、事前に決まったテーマではなく、当日発表されたテーマについて、自分の意見をまとめ、即興で発表するというもの。当日発表されたテーマは「オリンピック」「ペット」「自然災害」「多文化共生」。なかなか考えさせられるテーマでしたが、どの出場者も、見事に自分の考え、意見を日本語で述べることができていました。
2.会話大会
11月14日に2年生の会話大会が行われました。2年生には6つのクラスがあり、そのクラス対抗で日ごろの学習の成果を劇の形で競い合います。ほとんどのクラスがオリジナルの台本を作成し、この日のために授業の合間をぬって一生懸命練習してきました。学生たちの演劇はどれもとてもおもしろいものでした。今年の優勝は2年5組の「母のリモコン」。自分の思い通りにならない息子を、リモコンでコントロールしようとする母。その母と息子のスト―リーです。考えさせられるストーリーの上に、主演の2人の演技が上手く、思わず見入ってしましました。また、中国の有名な歴史ドラマの一場面を、日本語で演じた2年6組は、衣装や小道具に工夫しており、見ごたえがありました。どのクラスもすばらしい出来でした。
3.TUFS図書資料室
TUFS図書資料室の大掃除を、学生たちと一緒に行いました。大きな机や椅子も入り、使いやすくなったこの部屋で、読書会や日本語相談コーナーを開催していきたいと考えています。お楽しみに!
10月 活動日誌
2019年10月
GJOコーディネーター 高田 麻由
上海は日本と気候がよく似ています。10月上旬に日本で猛威を振るった台風の影響はここ上海にも届きました。10月最初の週は、中国では国慶節という建国記念の休暇です。今年は中華人民共和国の建国70周年。その台風の影響をものともせず、各地で盛大な催しが行われました。国慶節が終わると、大学もイベントの季節に入ります。学生たちが楽しみにしている「おにぎり大会」や、日頃の日本語学習の成果を見せるスピーチ大会などが開催されます。その様子や準備について報告します。
1.おにぎり大会
10月17日(木)に「おにぎり大会」というイベントが開催されました。このイベントは、一年のイベントの中でも、学生たちが特に楽しみにしているイベントです。イベントの目的は、おにぎりを食べて日本の食文化を体験することですが、それだけではありません。この「おにぎり大会」は、上海に進出している日本企業の1つである、物語コーポレーション様の支援で実施されており、おにぎりを食べながらこちらの日本人社員さんたちと交流することも、学生たちは楽しみにしています。社員さんたちは、学生が楽しめるよう出し物を考えてきてくださいます。もちろん、社員さんたちだけではなく、学生たちも場を盛り上げる出し物を考えました。学生たちの出し物については、コーディネーターも協力し、準備と練習を行いました。今年の学生からの出し物は、東京オリンピックの応援ソングである「パプリカ」のダンスをすること。短い練習期間でしたが、なんとか形にすることができ、会場を盛り上げることができました。
2.スピーチ大会に向けて
11月8日に行われる「海峡両岸日本語スピーチコンテスト」に向けて、代表になった2年生の学生と練習を重ねています。スピーチのお題は「整形手術の可否」。難しいテーマですが、何度も練り直して原稿を完成させました。今はより日本語らしい発音になるように、また考えが伝わるよう、気持ちを込めて読む練習をしています。もうまもなく本番です。代表の学生には、練習の成果を出し切れるよう頑張ってほしいと思います。スピーチ大会の結果は、来月の活動日誌でお伝えしようと思います。
9月 活動日誌
2019年9月
GJOコーディネーター 高田 麻由
はじめまして。この9月から鈴木祐己さんに代わり、上海外国語大学GJOコーディネーターとして活動する高田麻由です。上海外国語大学でのGJOの活動とここで日本語を学ぶ学生たちの様子をお伝えしていきます。
上海外国語大学で日本語を専門として学ぶ学生たちは、日本文化経済学院に所属しています。この日本文化経済学院は、日本の大学風に言えば日本語学部にあたりますが、名前の通り日本の文化や経済、社会について学ぶことができます。上海外国語大学には虹口と松江という二つの街にキャンパスがあり、日本文化経済学院は松江のキャンパスにあります。メトロの駅を出てすぐ目の前に広がる松江の街は、いかにもニュータウンといった様子ですが、上海の中では歴史のある地域でもあります。再開発の行われているこの街には川が多く緑も豊かです。上海外国語大学のキャンパスも、街と同じように広々としていて自然に溢れています。写真のお城のような建物は図書館です。図書館1つでこの大きさです。このように大きな建物が敷地の中にいくつもあります。
上海外国語大学は9月から新年度が始まります。新入生を迎え、また在学生はひとつ学年が上がり、新しいスタートを切りました。日本語の授業では、日本でも新しく始まった「モバイル決済」をテーマに出し、「中国に来たばかりの日本人留学生に、アリペイ(中国のモバイル決済アプリ)について説明する」という課題を与えて、作文を書いてもらいました。準備なし、わからない語句はその場で調べながら書いてもらいましたが、みんなよく出来ていました。文章の構成も、説明文としてふさわしいものになっているのではないかと思います。書いてもらった作文の1つを紹介します。
(原文まま)
皆さん、こんにちは。今日はアリペイについて説明します。アリペイはモバイル決済のアプリです。今、中国ではモバイル決済が全国で普及していて、キャッシュレス社会に入りました。現金を使うとかえって不便ですし、せっかく中国に来たので是非使っていただきたいです。それから簡単にその使い方について説明します。まず、アプリをダウンロードして、新規ユーザーを登録します。次に、キャッシュカードを記入し、支払いパスワードを設定します。これで、アリペイが使えるようになります。決済方式は二通りから選べます。一つ目は従来から日本で取り入れられている「消費者提示型」、つまりユーザーがスマホのQRコードを表示し、店員がバーコードリーダーで読み取り、決済する方法です。二つ目は中国の飲食店など小規模なお店で多く取り入れられている「店舗掲示型」です。ユーザーはあらかじめ、店頭にあるステッカーなどに掲示されているQRコードをスキャンしておき、支払った金額をユーザーが入力して決済する方法です。アリペイは便利なうえ、安全性にも保証があって、非常に使いやすいアプリです。
6月 活動日誌
2019年6月
GJOコーディネーター 鈴木 祐己
みなさま、こんにちは。今年の6月は雨の日が多く、なんとなく落ち着いた日が続いた上海でした。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。6月は学生たちにとって学年末試験の月なので、学生たちはどことなく緊張感を漂わせていました。
1.川柳大会
5月に投票を呼びかけた川柳大会の結果が出ました!この川柳大会は毎年3年生および2年7組の作文の授業にて創作した川柳をクラスで2,3句選び、投票によって最優秀作品を選ぶものです。投票は上海外国語大学日本語学院の公式SNS上で行われました。
今年の最優秀作品は「旅したら どこに行っても 人の海」で、第二位は「ペコペコだ 腹だけでなく 上司にも」「読むとすぐ 忘れてしまう テキストだ」でした。
この川柳大会は毎年行っていますが、作られる川柳も選ばれる川柳も毎年違うので、その学年のカラーがよく反映されていてとても興味深い大会です。みなさんもぜひチャレンジしてみてください!
2.卒業セレモニー
6月19日、上海外国語大学日本文化経済学院の2018年卒業生たちのための卒業セレモニーが行われました。当学院の卒業セレモニーではまず先生方のコメントや卒業生たちの思い出をまとめた動画を流し、そのあとで学院長や学生代表が祝辞を述べます。そしてアカデミック?キャップのタッセルを右から左に動かして卒業を表す「拨穗(bōsuì)」の儀式を行います。久しぶりにきちんと顔を合わせた学生も少なくありませんでしたが、みな卒業の喜びに満ちた顔をしていて、こちらまで幸せな気分に浸れました。
大学院に進学する人、就職する人、まだ進路が決まっていない人…、さまざまですが、これからのみなさまの輝かしい前途を祈念しております。
卒業、おめでとうございます!
5月 活動日誌
2019年5月
GJOコーディネーター 鈴木 祐己
今年は雨の少ない5月です。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
5月は毎週何かしらのイベントがあり、学生たちは本当に忙しそうにしていました。もちろん、6月の期末試験に向けて、授業も佳境に入っていますから、そちらもおろそかにはできません。
①多言語博覧会、再び!
昨年秋に行われ大好評だった多言語博覧会が再び開催されました!
これは上海外国語大学で学ぶことのできるたくさんの言語とその文化について、広く浅く触れてみようという企画です。
コーディネーターは、前回日本語学院の代表として、桜とアニメについて紹介しましたが、今回は桜と卒業?入学式文化の関係についてや、関東地方と関西地方の違いについてなど、より深い内容を紹介しました。来場した学生からは「そもそも関東と関西の「関」は何を意味するか?」など、いろいろと質問を受け、返答に困ることもありましたが、なんとか納得してもらえたと思います。
②和風盛典(日本風文化祭)
毎年恒例の、和風盛典の季節です!
和風盛典とは、日本風の文化祭のことです。学部1年生と2年生がクラスごとに模擬店を出します。他の専攻の学生も毎年楽しみにしているほど、学内では有名なイベントです。さらに、実は近隣の他大学の学生もたくさん来店しているそうです。
いつもコーディネーターは模擬店を冷やかすぐらいの参加度だったのですが、今年はなんと、学院のメインエントランスで日本語コーナーを開催いたしました!
来場した学生に日本について知りたいことや疑問をどんどん言ってもらって、それに回答していくというスタイルです。なかなかに盛り上がったのでとても嬉しかったです!
6月は卒業式があり、そして、期末試験があります。暑さに負けずがんばってほしいです!
4月 活動日誌
2019年4月
GJOコーディネーター 鈴木 祐己
宙に舞う柳絮が風流な季節となりました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今月は中間試験や学内イベントがあり、学生たちは風景の美しさを楽しむ余裕もないほど忙しそうにしていました。
①紅白歌合戦
毎年恒例の日本語学院紅白歌合戦が行われました!
日本の年末に行われるNHK紅白歌合戦と同じく、学部1、2年生の各クラスが紅白に別れて、パフォーマンスの優劣を競います。
今年は櫻と春、夏、現実、太陽などのテーマが各クラスに割り振られ、クラスはテーマに沿って選曲し、演出しました。
どのクラスもみんな一生懸命練習していて、パフォーマンスにはそれぞれのクラスの特徴がよく現れていました。
クラスの中で1番評価が高かったのは二年三組で、テーマは“夢想”、正統派の美しい合唱を披露したクラスでした。
最終的には二年三組を擁する紅組が優勝しました。
みなさん、お疲れ様でした!
②アフレコ大会
こちらも毎年恒例のアフレコ大会です!
アフレコ大会では、一年生と二年生が混合チームを作って、どのチームが一番うまくアフレコができるかを競います。
今年は日本産のアニメーション素材に加えて、中国産のドラマを自分たちで翻訳した上でアフレコもするという難しい挑戦も行われました。
会場が特に盛り上がったのは『中二病でも恋がしたい!』(”Love, Chunibyo & Other Delusions”)という作品の「バニッシュメント ディスワールド!(Vanishment, this world!)」というセリフで、どうも必殺技を思いっきり叫ぶことは心地よい高揚感を生むようです。みなさまも、ぜひやってみてください。
来月もお楽しみに!