「主権国家」再考 近代を読み替える
- 刊行
- 著者等
- 中澤達哉責任編集?歴史学研究会編
- 出版社
- 岩波書店
内容の紹介
長い宗教対立と戦争の後、国家同士が互いの「主権」を尊重しあうウェスファリア体制が生まれた、といわれる。しかし、「主権」を主張した他国への侵略や人道危機が後を絶たない。なぜ「主権」国家は争い合うのか。複合?礫岩国家、帝国、国民国家が織りなす「主権」の多様性を歴史的にひもとき、近代の初発を問い直す。

著者等のコメント
小田原琳(大学院総合国際学研究院/教授)
歴史上様々な形態と論理をもって構成されてきた諸国家のありようを、「主権」という観点から見ると、その「定まらなさ」がむしろ際立ちます。それによって、自然化されてきた「国家」というかたちを問い直す、刺激的な論文集です。本学からは、中央ヨーロッパ史の篠原琢先生と、イタリア近現代史の小田原が寄稿しました。