外大生の皆さんへ(室長からのメッセージ)

ボランティアに対する理解のしかたは、ひとによって多種多様です。私は、ボランティア活動を、分かち合いと支え合いによって市民社会を築いていく作業の一つだと捉えています。さまざまな知見や経験、あるいは熱意ないし善意を持つひとが、それらを十分に持てず、かつまたそれらを必要としているひとに対して、分け合い、そして助け合っていく、そんなイメージです。こうした作業は、一方向に留まることもあるでしょうし、双方向もしくは多方面に展開していくこともあるでしょう。

市民ひとりひとりの積極的な参画が前提とされる現代の市民社会では、個々人の自発性やそれに伴う権利や責任に対して、ともすれば過剰な期待や要求がなされる、と感じられるのも事実です。ですが、上述した意味でのボランティア活動の根底にあるのは、他者に寄り添う共感という心の持ちようではないか、と私は思っています。共感を抱くには、他者への想い、すなわち想像力が必要でしょう。そして、そこから一歩踏み出して具体的な行動に移るには、創造力が求められます。

ボランティア活動スペース(VOLAS)は、このような市民社会の構築に何らかの形で参加していこうと考えている外大生の皆さんを、見守りながら後押しする協働の場です。まずは、気軽に、VOLASの窓口を覗いてみてください。皆さんと一緒に何ができるか、ともに探っていきませんか。

萩尾 生(VOLAS室長、世界言語社会教育センター教授)

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