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「イタリア未来派の舞踏についての研究」 横田さやか
研 究
イタリアの未来派について、とりわけその舞踊について研究を進めるにあたっては、可能な限り多くの一次資料に触れることが最重要課題である。そのため、今回の学術調査においては一次資料に触れることを第一の目的とした。未来派による舞踊は、1917 年になされたマリネッティの<未来派ダンス宣言>に前後して、プランポリーニやバッラ、デペーロらが未来派的な舞台を考案し出したことに始まる。これらは、幾何学的な舞台装置が構築された作品、またダンサーの代わりに人形が舞台の主役とされたもの、あるいは機械の動作をダンサーが踊りによって模倣する、などといった作品を経て、30 年代初期に生まれた飛行機の旋回を表現する<航空バレエ>へと続く。
つまり、身体美が求められていたバレエに機械を賞賛する未来派が挑んだ、舞踊におけるひとつの前衛運動だといえる。しかしながら、未来派による舞踊作品は概括した研究が未だ十分になされていない。今後、手付かずのこの領域の研究を進めていくにあたっては、映像や写真、文献などの一次資料を調査することが欠かせない。それを実現させることが、今回の調査のねらいである。
詳しくは、学術調査報告書(PDF)をご覧ください。
報告者
- 名前: 横田さやか
- 研究テーマ: イタリア未来派の舞踏についての研究
- 渡航先: イタリア
- 旅行期間: 平成20年1月31日~平成20年2月27日(28日間)
- 調査旅行の概要: 未来派の舞踊を研究するのに必要な一次資料を調査することを目的とし、近現代美術館等のアーカイヴや図書館を訪ねた。
- 学術調査報告書(PDF)