2017年度 活動日誌
3月 活動日誌
2018年4月3日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
3月になり、淡水は一気に初夏の日差しが感じられる日が増えてきました。服装も半袖半ズボンへと変わりつつあります。教室内ではクーラーをつけるクラスもちらほら見られます。短い冬が終わり、春を通り越して長い夏の始まりを感じています。
3月中旬には、淡江大学の日本語学科の学生が日本の大学へ交換留学するための試験が行われました。淡江大学の日本語学科の学生が日本へ留学するには、2種類の方法があります。一つは、日本語学科主催の試験を受けることです。もう一つは、淡江大学の組織の一つである国際交流?国際教育課主催の試験を受けることです。それぞれ留学できる大学が違い、留学開始時期も違います。また、併願が可能です。そこで、GJO台湾では希望者に留学のための試験の模擬面接練習をしたり、提出書類の日本語文法チェックなどを行いました。結果発表後、希望通りの大学へ留学できない学生もいましたが、いくつかある選択肢の中から、別の大学へ志望を変更し、無事、日本留学の切符を手に入れました。留学する学生のほとんどが日本へ旅行したり、サマープログラムやウィンタープログラムで来日経験ありですが、今度は一年間と長期なので、この留学を通して各自の日本語能力アップと、今後国際社会で生きていくための広い視野を持てるように、色んなことに挑戦して欲しいと思います。
また、私事ですが、3月上旬に修士課程を修了し4月から台北市内で就職が決まったので、2018年3月末をもってGJO台湾担当を後輩にお願いすることになりました。私のGJO担当最終日にはよく来室していた学生が集まってくれました。後任者である後輩と、よく来室する学生は既に顔見知りなので、これからGJO台湾がますます盛り上がっていくことを願います。
2月 活動日誌
2018年3月2日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
淡江大学のある淡水では、1月下旬から2月中旬にかけて寒い日が続きました。台湾の家には基本的に暖房がないうえに、部屋の床はタイル素材の場合が多いため、寒さがより身にしみます。しかし、2月下旬には気温が上がり春の陽気が感じられるようになりました。日差しが出ると初夏のような暑さになり、キャンパス内では半袖半ズボンの学生の姿も見られます。キャンパス内や家の近くでは、梅の花か桜の花の一種が満開です。
台湾では今年2018年は、2月15日が旧正月の大晦日でした。淡江大学では2月26日から第2学期が始まりました。1月中旬の期末試験終了後から閑散としていたキャンパス内は学生であふれかえり、旧正月の静けさはどこへやらという感じです。
GJO台湾では、新学期が始まる前に、GJOの開室時間の参考にするため、よく来室する学生に連絡をとり時間割の調査をしていました。その甲斐あってか、新学期が始まり早速学生が来てくれました。休み時間に来てくれたため短い時間でしたが、春節休みのことを話してくれました。短い時間でも日本語を話したいと思ったときに立ち寄れる、そんな場所を提供するのもGJOの役割かもしれないと感じました。
三月は雛祭りがあるので、学生と雛祭りの飾りつけをしていきたいと思います。また、日本の学年度に合わせて4月から留学する学生もいるため、留学前の心配や不安なことの相談にものっていきたいと考えています。
1月 活動日誌
2018年2月5日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
淡水は台湾の中でも北に位置する場所で、夏はじめじめと暑く、冬はじめじめと寒い場所です。台湾は日本の南に位置するせいか、冬は暖かいイメージを持たれます。しかし冬は10度以下まで気温が下がることがあります。特に今年の1月下旬からは寒波の影響で、台湾にある2000mを超える山の上では積雪が観測され、近隣住民を驚かせた様子が、連日テレビで報道されました。
台湾では旧暦の正月を祝うため、新暦の元日の1月1日は休みですが、2日が平日の場合、その日から授業や仕事が始まります。淡江大学も2018年1月は2日から授業が始まりました。中旬の15日から20日までは、上学期の期末テスト週がありました。ほとんどの学生はこの期末テストが終わると、春節を実家で過ごすため学校を離れ帰省します。そのため、1月下旬は学校はひっそりとします。
GJO台湾オフィスでは、来室する学生と日本と台湾の文化の違いを話したり、期末テスト前の質問対応をしました。文化の違いについては、中学校や高校で受ける歴史の授業内容についてです。台湾では、台湾の歴史、中国の歴史、世界の歴史の三つを勉強し、台湾史の一番最初の記述は「旧石器時代」から記載されているとのことです。機会があれば、実際に教科書を見てみたいと思います。また、文化の違う話題として、結婚式のスタイルの違いが話題に上がりました。例えば、結婚式と披露宴という概念や、披露宴における席次についてです。台湾では、新郎新婦の両親親戚が、新郎新婦に近い場所の大きな円卓に座るとのことです。私は偶然1月末に台湾人の友人の結婚披露宴に参加し、実際に台湾の披露宴のスタイルを体験することができました。
期末テストの質問対応では、日本のニュースの「ベーシックインカム」の内容について、学生が分からない言葉を、前後の内容を一緒に確認しながら教えました。また、台湾で「ベーシックインカム」を導入するなら、どのようなメリット、デメリットがあるかを、質問してきた学生とその時来室していた学生と一緒になって考えました。話していくとデメリットの方が強調されましたが、やはり台湾の状況をさらに深く考えないと、メリットかデメリットかは分からないという結論に落ち着きました。
他には、研修旅行で淡江大学に訪れた高校70名ほどの前で、日本語の挨拶をする予定の学生が来室し、事前に挨拶文内容を見て欲しいとのことだったので、日本語の文法チェックなどし、読む練習をしました。その学生が挨拶する当日に、偶然、私も同席することになり、その学生が暗記した挨拶文を大勢の人を前に話している姿を見られてよかったです。また他には、来室した学生と「春聯(しゅんれん)」を書きました。「春聯」は旧暦の新年を迎える際に、紅い紙の上におめでたい意味の言葉を書き、店や家の戸口に貼るものです。漢字一文字のものから、五文字、七文字のものもあります。来室する学生は、久しく筆を持っていないので毛筆はやはり難しいが、楽しいと感想を言っていました。
下学期は2月26日から始まります。春節の思い出話を聞いたり、日本人留学生を呼んでチャット活動をしたいと思います。
12月 活動日誌
2018年1月3日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
12月の淡水は日中の気温が15度前後と肌寒くなる日もあれば、20度以上の気温で春のような日もあります。12月末は穏やかな気温の日が続き年末の掃除にはうれしい天気でした。しかし台湾では旧暦で正月をお祝いするため、日本ほど年末の雰囲気がありません。2017年は12月29日まで授業があり、新年は1月2日から授業があります。
さて、東京外国語大学のJoint Educationの活動の一環として、12月には日本の東京外国語大学、中国の福州大学、台湾の淡江大学の三地点をSkypeでつなぎ学生同士が討論をする活動を行いました。これは、日本にいる日本語ネイティブ学生が司会を勤め、インターネットを介した日本語学習者同士の討論会です。
日本語教育コースの学生たちに日本語の使用環境の観察を提供し、討論会内容の文字化により、本学日本語教育と関わる学生への教育資材として利用することが可能です。当日、佐川は台湾桃園県で日本語学科のある高校へ行き日本文化交流に参加していました。佐川の代わりにクラスメイトに立ち合いとして参加してもらいました。淡江大学からは胡さんと簡さんが討論に参加しました。二人は初対面なのでうまく連携できるか少し心配でしたが、準備をし当日は有意義な討論ができたそうです。また、日本語を使って話せたのがとても楽しかったと後日聞きました。
GJOに来室する学生の中には、日本に日本人の友達がいる学生がいます。12月という季節ということもあり、年賀状についての質問を受けました。年賀状を書くために相手の住所を質問するやり取りについてや、年賀状のメッセージの書き方などです。中でも、年賀状を送りたい相手に住所を質問したものの、相手の身内に不幸があり新年のあいさつを送ってこないでほしいという旨を受け、どのように返信を続けたらいいのかという質問が印象に残っています。年賀状を書くことを通して、周辺の日本文化について知ることができたと思います。
2018年に日本へ留学予定の学生とは、日本の空港へ着いてから住む予定の大学寮までどのような交通手段で行くのかについてや、住みたい寮の希望が提出できる部屋のスタイル(何人部屋や設備)について話しました。
12月中旬には、クリスマス前ということで、GJOの部屋のドアにクリスマスツリーを飾ることにしました。当日来室していた学生とデザインを相談し、キャンパス内の購買部へ行き、材料を買いました。飾りは折り紙で作りました。また、12月末には学生に自分の好きなものをパワーポイントを使って簡単に紹介してもらうことをしました。聞き手として日本人学生に参加してもらい、質問もしてもらいました。
(写真① 12月1日東京外国語大学?福州大学?淡江大学の遠隔交流の様子)
(写真② 12月1日台湾桃園県六和高校での日本文化交流の様子)
(写真③ クリスマスツリー作成の様子)
(写真④ 自分の好きなもの紹介の様子)
11月 活動日誌
2017年12月1日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
台湾の11月は暑い日と肌寒い日が交互にやってきて気温の変化が日によって全く違います。淡水では暑い日には蝉らしい虫の鳴き声が聴こえ半袖で過ごせるほどで、寒い日にはコートとマフラーが必要になります。これから徐々に気温が下がり始めます。淡水の冬は細かな雨が何日も続き、湿気を含んだ寒さが身にしみます。淡江大学では11月20日から一週間、第一学期の中間テストが行われました。
GJO台湾オフィスでは、先月に引き続き月曜日から金曜日まで毎日二時間、オフィスを開けています。11月上旬には、10月末にも行ったチャット活動の続きをしました。活動後の時間は参加した台湾人の学生同士(留学経験者と未経験者)で日本への留学についての情報交換が行われていました。
GJO開室時間はいつも来室する学生とおしゃべりをしますが、今月特に印象に残っている話題は、日本人とのラインのやりとりで相手の意図をどう読み取ればいいのかという内容でした。GJOに来室する学生の中にはサマープログラム等で短期で日本へ行き、そこで知り合った日本人と連絡を取りあっている学生がいます。年末が近づき、日本人に年賀状を送るために相手の住所を聞こうとした際に、相手が婉曲的な言い方で住所を言うのを断ることがあり、それに対し「相手の本当の気持ちは何か」や、「どのように返信すればいいのか」について一緒に考えました。
また、学生の提案で、山手線ゲームを日本の都道府県の名前を言うゲームに換え、遊びました。部屋の中には日本地図があるので、それを見ながらひとりずつ日本の都道府県名を言っていきました。読み方と位置関係を確認し合いながら、ゆっくりでしたがゲームを楽しめました。次回は県庁所在地の名前でゲームをしてみようということになっています。
11月は中間テストがあったため、テスト前に分からない日本語を質問しに来室した学生の対応をしました。また聴解の練習を兼ねて、東京外国語大学留学生日本語教育センター編の『留学生のためのアカデミック?ジャパニーズ聴解』を用いて、聞き取りの練習をしました。学年は同じでも日本語能力に少し差がある学生二人はお互いに分かるところを補いながら、内容を聴いたあと質問に答えていました。
11月上旬には、日本語学科の1年生が授業の一環で日本人にインタビューする必要があるというので、GJOに訪ねてきてくれました。私にとってはGJOのことを知ってもらういいきっかけになりました。月末には今までGJOに来室したことのない日本人留学生(淡江大学の学生)が訪ねてきてくれ、台湾人の学生と日本人留学生の出身地や特産物について話しました。いろんな日本人の発音を聴けるいい機会になったと思います。
また、夜間部の日本語学科で勉強している学生も来室してくれました。今までは日間部の学生への宣伝しか頭にありませんでしたが、夜間部の学生にもGJOのことを宣伝してみようと思いました。学生の都合が合えば(夜間部の授業は18:00から)、授業前に来てくれるかもしれません。
以下の写真は11月上旬のチャット活動の様子です。10月末のチャット活動とメンバーが何人かかぶっています。
10月 活動日誌
2017年11月1日
台湾オフィスコーディネーター 佐川 藍
淡水の10月は暑い日があったり、急に気温が冷え込んだりと天気がころころ変わる時期です。日本のニュースをチェックすると紅葉や初雪のニュースがみられますが、台湾はまだ残暑と初秋を合わせたような気温です。淡江大学では9月中旬に新学期が始まりとても賑やかでしたが、10月はキャンパス内にだんだんと落ち着きが出てきたように感じます。毎年この時期になると、淡江大学の創立記念式典が行われます。今年は67周年を迎えます。
GJO台湾オフィスでは、先学期とほとんど変わらない顔ぶれの学生が来ています。今学期、開室時間は月曜日から金曜日まで毎日2時間としています。だいたい毎日学生が来室して、最近あったこと、気になること、日本語の質問などについて話します。また、10月は「中秋節」や「國慶日」という祝日などがあり連休があったので、連休の予定や、連休後はどこに行って何を食べたかなどについて学生が話してくれました。台湾の「中秋節」では、月餅を食べる習慣とともに、バーベキューをするのが一般的です。中秋節前後になると、バーベキューの香りが漂ってきます。
ある学生は来年に日本へ留学するため、必要書類の日本語チェックのお願いに来室しました。また、GJO台湾オフィスには日本の旅行本『ことりっぷ』があるので、その学生は自身の留学先の『ことりっぷ』を読んだりしていました。GJOに来る学生は、基本的に私と話すことが多いですが、本を読みたいだけの時もあるようなので、学生がしたいことを聞いて、GJOで楽しく過ごしてもらいたいです。
GJOに来室する学生とは一対一か、一対二で話すことが多いですが、時には一対四、五人のこともあります。学生の人数が増えると、中国語が飛び交う時間が少し多くなりがちです。しかし、その場で同じテーマを共有している場合、みんなで分からない単語を母語(中国語)で確認しあったり、一人が話題についてこれないときにそばの学生がサポートしたりするので、いい雰囲気が作れていると思います。
10月末には台湾人学生と日本人学生に来てもらい、チャット交流しました。今回は、チャットのテーマを幾つか小さい紙に書いておき、一人ひとつくじを引く要領で選んでもらうという「くじ引きチャット」をしました。
GJOの宣伝については、よく来室する学生に頼んで、クラスでGJOのA4サイズのポスターを配ってもらったり、学生が参加している部活でも配ってもらったりしています。それらのポスターを見て来室する学生はまだいませんが、GJOという部屋の存在を知ってもらえれば、と思っています。また、あらかじめ授業担当の先生にお話ししたうえで、授業が行われているクラスにお邪魔してGJOのことを話しました。
9月 活動日誌
2017年9月30日
GJOコーディネーター 佐川 藍
淡水ではまだまだ暑い日が続いており、クーラーが欠かせません。それでも、一番暑かった7月、8月に比べると日中の日差しがほんの少し弱くなったような気がします。風にも少しだけ涼しさを感じることができるようになりました。ここ数日で、真夏に比べて日が短くなってきたことにも気づき、季節の移り変わりを感じています。蝉の声も聴かなくなりました。
淡江大学では9月18日から新学年度が始まりました。キャンパスの中は夏休みに入る前と同様、学生であふれかえっています。教室を行ったり来たりする新入生らしい学生や、部活の呼び込みをする上級生の活動的な様子を見ると、新学期が始まったんだなぁと感じさせられます。日本では4月が新学年度の始まりですから、私自身の感覚では、これからどんどん暑くなっていく手前の時期が新学期ですが、台湾ではこれから過ごしやすくなっていく時期が新学期です。いまだに慣れませんが、秋が新学期というのはこういうもの、というのを肌で感じています。
GJO台湾オフィスでは、夏休みに新しい本棚を設置してから、部屋の中の机や本棚の位置換えをし、新学期に向けて部屋作りをしてきました。新学期が始まり、さっそく先学期からよく来室していた学生が顔を出してくれました。みんな夏休みの思い出を話してくれました。ある男子学生は夏休みを利用した兵役キャンプに参加していたので、兵役キャンプでどんなことを体験したかを話してくれました。日差しのもとでの訓練のせいかよく日焼けした姿が印象的でした。オフィスによく来室している学生は7月の日本語能力検定試験を受験しており、おのおの受験したレベルに合格したことを話してくれました。中には12月の日本語能力試験で、もう一つ上のレベルに挑戦するという決意を話してくれる学生もいました。今までよく来室していた学生以外にも、新しい学生が来室してくれました。よく来室する学生に誘われてきた学生や、来年に留学を控え、提出する留学関連書類の日本語チェックをしてほしいという目的で来室した学生がいました。
新学期が始まったので、現在、新入生や今までGJOについて知らなかった学生に向けて宣伝活動をしています。日本語学科全体への宣伝とともに、日本文化に関連する部活?サークルでの宣伝をしていこうと思います。淡江大学には、百人一首で競技カルタを練習するカルタ部や、茶道部、阿波踊り部、日本語のアニメにアフレコをつけるアフレコ部、弓道部があります。こういった部活には、日本語学科ではないけれど日本や日本語に興味があり日本語を勉強している学生が参加していることがあります。そういった学生にもGJOのことを知ってもらうきっかけを作っていければと思います。
8月 活動日誌
2017年8月31日
GJOコーディネーター 佐川 藍
淡水は相変わらず暑い毎日ですが、上旬と比べ下旬は少し風に涼しさを感じるようになったと思います。台北では8月に大きなイベントがありました。それは、【2017 Summer Universiade】です。8月19日から30日の開催日程で、台北の各地の会場でさまざまな競技が行われました。淡江大学は、重量挙げの会場でした。競技会場になっている体育館の側で、朝早くからチケット売り場に並ぶ人を見かけました。昨晩(8月30日夜)は台北市内の会場で閉会式が催されました。私はテレビ中継で式の様子を観ていました。台湾人選手の活躍で特に繰り返し報道されたのは次の競技でした。ローラースケート、バドミントン、重量挙げ、男子100m、男子テニスシングル、テコンドー、体操鞍馬。
Universiade開催中、台湾のテレビのスポーツチャンネルでは、当然、台湾人選手の活躍が多く取り上げられ、日本人選手の様子はわかりませんでしたが、昨晩、参加国のメダル数一覧表を見たとき、日本が総計101枚(金メダル37枚、銀メダル27枚、銅メダル37枚)のメダルをとり、今大会メダル数が1番多い国であることを知り、日本人選手の活躍を知りました。台湾は今大会メダル数が3番目に多い国でした(総数90枚、金メダル26枚、銀メダル34枚、銅メダル30枚)。2年後はナポリでの開催になるとのことです。GJOコーディネーターとして台湾に、偶然、ちょうどこのような大きなイベントを身近に感じることができてよかったです。
淡江大学は9月18日から新学期なので、まだまだ夏休みが続いています。GJO台湾オフィスでは、新しく届いた本棚を組み立て、部屋の中の配置を少し変えて、新学期に向けて部屋づくりをしています。今までは世界地図と日本地図しかありませんでしたが、台湾地図も貼ることにしました。台湾人の学生と出身地や台湾のおすすめの旅行先について話す際、台湾地図があったほうが視覚的にわかりやすいため、台湾地図を用意しました。本棚の組み立てには、2人の学生が手伝ってくれ、今まで段ボールの中に入りっぱなしだった本を全て本棚にたてることがきました。新学期にはGJOの宣伝と兼ねて図書の宣伝もしていきたいです。また、GJOに来た学生が興味を持って本に触れられるように、本棚の中でジャンルごとの配置も考えていきます。また、新学期に合わせて、東京外国語大学で開催されるウィンタースクールのお知らせと詳細(日本語版、英語版)を張り出します。日本語版はすでに日本語学科オフィス前に掲示しました。英語版は台湾人学生と留学生が交流できるチャットコーナーに貼り出す予定です。淡江大学では日本語学科以外の学生が日本語を勉強していることもあるため、できるだけ多くの人の目に留まるような場所に掲示できたらと考えています。
本棚の組み立て様子↓
Universiade閉会式の様子↓
先月行われた2017Summer Universiadeで、淡江大学は重量上げの競技会場になりました。会場になった体育館付近には、大会実施数日前からのぼりが立ちました。のぼりには今大会キャラクターの台湾産ツキノワグマが重量上げしているイラストがプリントされています。各のぼりの下方の白い部分には、協賛の企業の名前がプリントされています。
7月 活動日誌
2017年8月1日
GJOコーディネーター 佐川 藍
淡水の7月は6月に比べ雨が降る日が減り、晴天が続く日が多くなってきました。ただ、この時期になると、台風の接近が目立つようになってきました。先日は台風9号と10号が台湾本島を縦横に直撃しました。台湾中部、東部、南部の被害は特に大きく、連日ニュースで放送されています。京都南部出身の私は日本にいたころ、台風による大きな影響を受けた記憶があまりありませんが、台湾では必ずこの時期に台風が数回直撃するので、台風に対する備えや心構えを、日本にいた時よりしっかりしなければと感じています。
淡江大学は先月6月の中旬から夏休みに入ったので、6月 から引き続き7月もとても閑散としています。ただ、この時期を利用して、短期の中国語サマーキャンプが行われているようで、中国語を母語としない若い生徒や学生が、淡江大学の台湾人学生と一緒にキャンパスの中で活動しているのを見かけます。私自身は、淡江大学教育学部の学生たちが夏休みに毎年行っているサマーキャンプに参加させてもらい、郊外にある比較的規模の小さな中学校の生徒に日本文化として折り紙を教えました。生徒たちは日本語を勉強したことがないですが、実際の日本語を聴ける機会だということで、中国語と日本語を交えながら説明しました。私が説明しきれない部分は、私をペアを組んでいた台湾人の学生に中国語で説明してもらいました。
【淡江大學の教育学部の学生とサマーキャンプに参加した様子】通常は毎年、台湾人の学生と先生で行われていたが、今年になって外国籍の留学生(有志)にも参加してもらうことになったとのこと。この日、佐川は日本文化として折り紙(3枚使って作る独楽)を教えた。写真の生徒たちは中学3年生。
夏休みでGJOを訪れる学生はほとんどいませんが、月末に一人の学生が来ました。その学生は、夏休みは台北を離れ実家に帰っていましたが、台北で行われるイベントに参加するために、3~4日ほど戻ってきたとのことでした。夏休みに入る前に、普段GJOに来ている学生には夏休みの開室時間を直接知らせていたので、その時間を見て来てくれました。その学生は、夏休みに入って日本語を使う機会が減ったので、久しぶりに私と会って話をし、自分の日本語会話能力が落ちたと嘆いていましたが、日本語をこつこつ勉強しているようで、自分で買った参考書を見せてくれ、自然な日本語会話ができるように頑張ると言っていました。私自身の経験から、日本語学習者と話すときはだいたいいつも、彼らが勉強してきた文法を使おうとし、日本人同士で話すような日本語と少し離れてしまいます。学生のニーズに合わせて使う日本語を切り替える難しさを感じました。
8月も引き続き、日本語学科の事務所に協力してもらい、GJOオフィスの宣伝をしてもらおうと思います。また、GJO台湾オフィスのために頂いた本で、整理しきれていないものがあるので、本棚を用意して整理し部屋の雰囲気を作っていきたいです。
6月 活動日誌
2017年6月30日
GJOコーディネーター 佐川 藍
淡水では6月中旬まで、まとまった雨が降る期間がありすっきりしませんでしたが、下旬を過ぎ、今ではすっかり夏になりました。朝から蝉が元気よく鳴いていて、気温は朝から高く、暑くて眼覚める日が続くようになりました。淡江大学では6月10日に卒業式があり、翌週の6月中旬に学年末の期末テストが実施されました。テスト終了後は夏休みに入り、今、キャンパス内は閑散としています。GJOに来ている学生の話では、実家へ帰省したり、男子学生は夏休みを利用した兵役キャンプに参加したりするそうです。
6月は先述のように、中旬に期末テスト週があり、その前の週からテストが実施される授業もあるとのことで、テスト前に活動をを思い、6月入ってすぐにチャット活動をしました。テーマは「自分が子どもの頃に流行っていたもの?こと」ということで、台湾と日本の文化の違いを共有しました。集まった学生は全員で8人でした。そのうち日本人学生は2人、台湾人学生は6人でした。テーマに対しては、主に子どもの頃に観ていたテレビアニメの話で盛り上がりました。台湾では日本のテレビアニメがよく放送されるため、日本人学生があるテレビアニメのタイトルを挙げると、台湾人学生からは「知ってる」「観たことある」などのコメントが出ました。また、日本では既に放送が終わっているテレビアニメが、台湾台湾では今だ繰り返し放送されているということで、台湾人学生が挙げるテレビアニメのタイトルに対して、日本人学生が驚く場面もありました。日本で放送されたテレビアニメは、多くの作品が台湾でも放送されていることを改めて感じました。他に、台湾人学生からはなかったですが、日本人学生2人の話から、子どもの頃観ていたテレビアニメで、世代の差を感じさせられることがあり、それに対して台湾人学生は驚いているようでした。テレビアニメの話がひと段落した後、少し時間があったので、日本人学生が台湾に来て驚いたこと、不思議に思ったことを、台湾人学生に話してもらいました。台湾人学生にとっては普段の生活の光景でも、日本人学生からの話を聞くことで、自分たちの生活のちょっとしたことを客観的な視点で考えてみるような機会になったのではないかと思います。
チャット活動の他に、一足早いですが、七夕の飾りつけをしました。GJOの部屋のドアの内側に画用紙で作った笹の葉を貼り、台湾人日本語学習者と日本人留学生に声をかけ、オフィスに来てもらい、そこに願い事や作った飾りを貼ってもらいました。台湾人の学生には、飾りを作るために折り紙の折り方を調べてもらい、作り方の説明を日本語で確認しながら作りました。
7月は夏休みに入り、キャンパス内にいる学生が少ないですが、夏期講習が開講され始めているので、そちらでGJOの宣伝をする予定です。また、私がGJOにいることを知っている院生クラスメイトが、日本語を練習したい学生を紹介したいと声をかけてきたので、その学生にGJOにきてもらう予定です。GJOの宣伝とともに、日本語学習者にたくさん知り合いがいる人への宣伝も必要だと感じました。
5月 活動日誌
2017年5月31日
GJOコーディネーター 佐川 藍
淡水では夏の日差しを感じる日が多くなってきました。淡江大学では5月末に4年生たちが受ける卒業試験が行われました。6月10日には卒業式が挙行されます。また、6月中旬には期末テスト週があります。キャンパス内全体に学期末の雰囲気が色濃くなってきました。
GJOオフィスでは、開室時間のほとんどに学生が訪ねてきてくれます。他愛のない話をしたり、ゲームをしたりします。ゲームは百人一首の札を使って坊主めくりをしました。日本語でルールの確認をした後、ゲームを始めましたが、途中で何回か止め、札に書いてある歌について鑑賞したり、日本語の読みを確認したりしながら進めました。歌の意味を確認するために、東京外国語大学から送って頂いた「ちはやふるの和歌ガイドブック」を参考に、歌の作者や歌の意味、その歌が詠まれた背景について調べました。学生たちは札に書かれている読みと、実際、発音する時の読みが違うことに最初は戸惑っている様子でしたが、いろんな札を見て、読みの規則性を知ったあとは、興味深げに色んな札を見て口に出して読んでみる等していました。ある学生は百人一首というカルタがあることを知っているものの、実際、じっくりと見たことがないと言っていました。これからも時々、百人一首を使用してゲームをしながら、古典の世界を学生と一緒に感じていきたいです。
GJOオフィスの活動として、中旬に日本人学生と台湾人学生でチャット活動をしました。日本人学生は私を含めて4名、台湾人学生は5名が集まりました。話題は台湾と日本の文化とし、「台湾と日本の学校生活の違い」について、小学校、中学校、高校の時のそれぞれの学校生活について話をしました。台湾人学生にとっては、勉強してきた日本語で自分の経験等を話し、日本人学生にとっては台湾の文化の一面を知る機会になったと思います。また、日本人の学生にも自分の学校生活について話してもらったので、台湾人学生にとっては、日本語母語話者の日本語を聴く機会にもなりました。よく盛り上がった内容は、昼食のスタイルについての話題でした。昼食は給食なのか、お弁当持参なのか、給食はどのように作られて教室まで届くのか、お弁当にはどんなものを入れるのか等についてでした。日本人学生が驚いたのは、台湾に「蒸飯箱」というお弁当を暖める機械があることでした。「蒸飯箱」は名前の通り、水蒸気でお弁当を温める機械で、台湾人学生の説明によると、2~3時間目に、お弁当を持ってきた学生はその箱の中にお弁当を入れ、昼食時間にちょうど温かくなったお弁当を取り出して食べる、ということです。台湾人学生曰く、冷たいお弁当はおいしくないとのことでした。当日は、お互いに自己紹介をし、簡単な名札を用意しました。互いに顔と名前を一致させ、今後の日本人学生と台湾人学生の交流が広がるきっかけになって欲しいと思っています。6月もチャット活動を行う予定です。どのような話が共有できるか楽しみです。
4月 活動日誌
2017年4月30日
GJOコーディネーター 佐川 藍
GJO台湾オフィスは4月から担当者が変わりました。私は淡江大学修士課程二年の佐川藍と申します。前任の担当者が盛り上げてきた活動を受け、引き続きGJOの活動を広く知ってもらうために精いっぱい努力する所存です。どうぞ宜しくお願い致します。
台湾は4月に入り天気の変化が極端になりました。夏のように暑い日があったり、雨が降って秋のように肌寒い日があったりと忙しいです。この時期は風邪をひきやすくなるので、いつにもまして体調管理に気をつかいます。
台湾では4月上旬に、3日の兒童節(こどもの日)、4日の清明節(日本のお盆のような日で、墓参りをする)という祝日があります。GJO台湾オフィスがある淡江大学ではその祝日前後を挟んで1週間ほど授業が休みになります。日本でいうゴールデンウィークが1ヶ月早く来るような感じです。また連休明けの4月中旬には第2学期の中間テスト週があります。連休には多くの学生は実家に帰省し、テスト週はテスト勉強に勤しみます。そのため、4月には大きな活動を行いませんでした。
大きな活動は行いませんでしたが、4月はGJOをチャットコーナー化し、学生の受け入れをしました。私の正式な担当は4月からですが、3月末から、前任の担当者からGJOによく来る数人の学生を紹介してもらっていたため、4月は主に彼らと日本語で日本と台湾の文化の情報交換をしたり、ボードゲーム(オセロ、チェス、将棋)のルール説明を日本語でしてもらって実際に遊ぶ等したりして、楽しみながら日本語を使うことができたと思います。
4月の開室当初、引き続きGJOの存在を知ってもらうために開室案内のポスターを作成し日本語学科事務所前廊下の掲示板に貼りました。気軽にGJOに来てほしい思いと、GJOのチャットコーナー化の目的があり、「日本語で話したい!」「日本人と話したい!」「レポートの日本語文法チェックをしてほしい!」等の売り文句を書き込みました。すると、それらの文句を見てGJOを訪ねてくれる学生がいました。ポスターの作成はこれからも定期的にしていくつもりです。また、広く学生の目に留まるように、小さいポスターを配るつもりです。GJOのチャットコーナー化はこれからも続けていく予定です。気軽に立ち寄って日本人と交流できたり、留学の相談をしたりできる、そんな空間をつくっていきたいです。
4月末には東京外国語大学から博士課程の学生が研究のために来台しました。5月上旬までGJO台湾オフィスを使用しインタビュー調査が行われます。事前に被験者の募集をお願いされていたので、日本語学科事務所にお願いし、学部生と大学院生に被験者募集のメールを一斉送信してもらいました。また、私の方からも個人的に学生たちに調査協力のお願いをしました。おかげさまで、目標人数より少し多く集まりました。現在、順調に調査が進んでいるようでとてもうれしいです。
5月には日本人留学生との交流をする予定です。テーマを決めたので、これから交流の日時を決め、宣伝し少しでも多くの学生に参加してもらえればと思います。
※以下の写真はGJOのドアにポスター(A4サイズ)を設置したものです。このポスターのB4サイズのものを日本語学科前廊下の掲示板に貼っています。