大学院日英通訳?翻訳実践プログラムで字幕翻訳?同時通訳実習を実施
2022.12.16
2022年12月7日(水)、大学院総合国際学研究科 日英通訳?翻訳実践プログラムの2022年度秋学期「通訳翻訳実践研究2」科目において、今年度5回目となる同時通訳実習が実施されました。今回は、TUFS Cinemaで上映される「日本:灰と瓦礫からの復活」のトークセッションでの同時通訳と、映画の字幕翻訳も大学院生4名が担当しました。
実習に参加した大学院生2名(大畠徹也さん、清本音々さん)のレポートを紹介します。
レポート:大畠徹也さん(大学院博士前期課程 日英通訳?翻訳実践プログラム2年)
今回の実習では、12月7日のTUFS Cinemaにて上映される「日本:灰と瓦礫からの復活」という作品の字幕翻訳と、上映後に開催されるトークセッションの同時通訳を行いました。どちらも初めて経験する実務であったことから、何よりクラスメイトとの協力が欠かせませんでした。
同時通訳の準備に時間をかける必要があると予想されたため、字幕翻訳の作業に関しては、すぐに取りかかろうということをクラスメイトのあいだで決めていました。そのため、翻訳箇所の分担や翻訳した字幕についての話し合いなどを早い段階で行うことができたのは非常に良かったと思います。
字幕を制作する際には、担当者のあいだで異なる用語を用いることがないよう、あらかじめ用語の統一を図り、字幕を見た人が違和感をもたないようにすることを心がけました。また、字幕を目で追うことが負担にならないよう、「1秒4文字」といった文字数の制約についても考慮する必要があったため、短い表現を用いたり、場合によっては一部の情報を省略したりして文字数を減らすことに努めました。
字幕翻訳という形での実習は、なかなか経験することのできない貴重な学びとなりました。このような機会をいただけたことに感謝しつつ、今後の実習に向けても引き続き取り組んでいきたいと感じました。
「左:上映前リハーサル、真ん中?右:同時通訳機材の準備」
レポート:清本音々さん(大学院博士前期課程 日英通訳?翻訳実践プログラム2年)
本上映会では、上映後に行われた映画製作者の方々によるトークセッションにおいて同時通訳を務めました。トークセッションの使用言語は英語であったため、主には英語から日本語への通訳でしたが、質疑応答などでは日本語から英語への通訳も行いました。
プロメテウスホールでの同時通訳は初めてだったため、事前に同時通訳ブースを見学するところから準備を始めました。そして、映画の内容や登壇される方々の情報からリサーチを進め、通訳に備えました。また、上映会の1週間前に登壇者の方々と直接お会いして打ち合わせを行う機会を頂いたため、トークセッションで話したい内容について知ることができ、人となりについても知ることができました。
当日の通訳では、映画製作者の方々が映画に込めた想いを訳出できるように意識しました。登壇者の方々は通訳を気遣った話し方をして下さいました。しかし対談形式であったため、話の内容や進行に変更があり、柔軟に対応できない部分も多々ありました。経験不足?技量不足で訳出の内容には至らない点も多かったと思います。
修了までの残りの期間において、さらに研鑽に励みたいです。通訳の役割が「メッセージ」を伝達することである、という原点に立ち返り、今回の反省を今後の実習に活かしていきたいと思います。
「左?真ん中:同時通訳の様子、右:全体での集合写真」