2015年度 FINDAS第二回若手研究者セミナー「 時代を映す南アジア文学―近代女性作家の作品から現代の読書傾向まで」

2015-7-4(土)13:00-17:00開催

題目 2015年度 FINDAS第二回若手研究者セミナー
時代を映す南アジア文学――近代女性作家の作品から現代の読書傾向まで
Rethinking South Asian Literature: From Modern Women Writers to Contemporary Readers
日時 2015年7月4日(土)13:00-17:00
場所 東京外国語大学 本郷サテライト 7階セミナールーム
内容 ◆村上明香(University of Allahabad)
「初期ウルドゥー語小説と「理想」の女性像(The “Ideal” Women Mirrored in the Early Urdu Novels)」
19世紀半ばから20世紀初頭のインド亜大陸は、女子教育普及や女性の地位改善を目指す運動が盛んであった。こうした動きは当時の文学にも大きな影響を及ぼした。本報告ではウルドゥー語小説『花嫁の鏡(Miratul-‘Arus, 1869刊)』 を中心に、当時の「理想」の女性像とは何か、それがいかに社会に受け入れられ影響を与えたかを検討する。さらに、『花嫁の鏡』に影響を受けて執筆を始めたとされるウルドゥー語初の女性小説家ラシードゥン?ニサー(Rashidun-nisa)の小説を取り上げ、男性の描く「理想」と女性の描く「理想」の相違点についても検討を加えたい。
◆松木園久子(大阪大学)
「デリーにおける最近の読書傾向について(On a trend of reading in today’s Delhi)」
文学作品の一般的な読者の行動を知ることは困難である。特に複数言語の使用者が多いインドでは、状況は複雑である。近年Chetan Bhagatを始めとする英語作家たちが驚異的な売り上げを記録していることは先例のない現象であるが、これはとりもなおさず作品を「購入する」人が増えた証である。誰が何を買い、読み、好むのか――本報告では、この素朴だが、とらえどころのない疑問から出発し、最近の読書傾向の一端を明らかにしたい。具体的には2014年および2015年にデリーで学生を中心に行ったアンケートの結果を考察する。調査項目は、使用言語や(受けた教育の)専門分野、読書(1年間の読書冊数や好きな作家 )と購買(1年間の購買冊数やジャンル)などについてであり、項目間の相互関係も考慮する。また、作家たち自身が語る体験や回想録を資料として、さらに読者の側からの読書を考察する。
※詳細は こちら
※本研究会はどなたでもご参加可能です。みなさまのお越しをお待ちしております。
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