日英通訳?翻訳実践プログラムで通訳実習の実施
2024.06.12
2024年5月23日(木)に、大学院の日英通訳?翻訳実践プログラムが、今年度1回目の通訳実習を行いました。プログラムの内容や大学のキャンパスについて紹介する「スピーカー」と「通訳者」の役割を交代しながら、キャンパスツアーを模した形式で行われました。参加した大学院生の中から、石井杏奈さんのレポートを紹介します。
大学院総合国際学研究科 博士前期課程 2年(日英通訳?翻訳実践プログラム) 石井杏奈さん
今年度初めての通訳実習で、日英通訳?翻訳実践プログラムに所属する修士1年生と本プログラムに興味?関心のある学部生を対象としたキャンパスツアーを行いました。ツアーは、同時通訳ブースがある演習教室で本プログラムの紹介、簡易通訳機材を使用したキャンパス内施設の紹介、質疑応答の順で行いました。
「参加者にツアー自体を楽しんでもらうこと」と「大学院生活の具体的なイメージをもってもらうこと」を目標にツアー全体の構成を考えました。修士2年生の立場から伝えられるツアー内容にすることを意識し、大学院生活のスケジュールを具体例として紹介したり、授業内容を学生の視点から説明するなどしました。
事前の練習が功を奏し、当日は大きなトラブルなく終えることができ安堵しました。一方で、実際にオーディエンスを前に通訳を行ってみると、準備の段階では考えが及ばなかった課題が浮き彫りになりました。例えば、ツアー後に参加者からいただいたフィードバックには、「受信機から聞こえる通訳者の音声がくぐもっていた」というものがありました。この要因は、通訳者が送信機のマイクに向かって吹き込む声の音量が小さすぎたことにありました。事前に簡易通訳機材の動作確認は行いましたが、通訳の音が受信機を通してどのように聞こえているかについて確認を怠っていました。通訳行為にばかり意識が向いてしまい、聞き手に対する配慮が足りていなかったことを痛感しました。
この他にも貴重なフィードバックを多くいただき、今後取り組むべき課題が明らかになりました。この先も通訳実習は続いていくので、課題を一つひとつ確実にクリアしていけるよう、通訳の学習を継続していこうと思います。