群馬県大泉町でポルトガル語劇を公演
2022.12.14
2022年12月11日(日)、本学言語文化学部および国際社会学部のポルトガル語を専攻言語として学ぶ2年次の学生が、群馬県大泉町文化むら大ホールにおいて、大泉町役場のご協力により、本年度の外語祭で上演したポルトガル語の喜劇「医者の診断を受けるな(N?o consultes médico)」(マシャード?ジ?アシス作)の公演を実施しました。
大泉町はブラジル人が多く居住している地域であり、多くのブラジル人の親子が来場し、200名近い参加がありました。まずブラジル人児童および青年のオーケストラによるミニリサイタルが行われ、ブラジルではだれもが知る音楽の演奏が行われました。続いて、本学学生によるポルトガル語劇の上演が行われました。冒頭で、本学のペレイラ?ゴンサウヴィス?アリーニ特任准教授から、来場した子どもたちに向けて作家と作品の解説が行われ、その後、公演に移りました。観客のほとんどがポルトガル語ネイティブのブラジル人であり、ポルトガル語のせりふに瞬時に反応して声をあげて笑う子どもたちのリアクションに学生たちの演技には熱がこもり、外語祭の出来をさらに上回る公演となりました。上演の後は、駐日ブラジル大使館から振る舞われたブラジル料理を囲みながら交流会が行われました。
<参加学生の感想コメント>
字幕&脚本担当 武藤未紗さん(言語文化学部ポルトガル語2年)
文字やデータの上では、日本の中で第一言語としてポルトガル語を使う人たちがいることを知ってはいました。でも実際に文化むらのホールに集まった人たちや、スーパーの店員さんたちが皆ポルトガル語を話しているのを聞いて、やっと感覚的に分かりました。先生や友達以外の人とポルトガル語を話すことは新鮮で楽しかったです。教科書や、離れた場所から見る動画ではなく、自分の体が空間的にそこにあるという経験は何にも代えがたいように感じます。遠くに行くことが簡単ではなくなってしまった今、私たちに機会をあたえてくださった全ての人に感謝しています。語科の全員で協力して作り上げて、外語祭でも大泉でもたくさんの人の笑い声と拍手を頂けたことがとても嬉しいです。
Cavalcante役 鈴木佑哉さん(国際社会学部ラテンアメリカ地域/ポルトガル語2年)
今回の大泉公演で多くのブラジル人の方の前で自分たちのポルトガル語劇を披露出来てとても良い経験になりました。皆さんポルトガル語話者ということもあり、演劇に対するリアクションがとても大きくてとてもやりがいがありました。公演後には、素晴らしかったなどの声をかけていただきとても嬉しかったです。大泉の方々が僕たちを非常に歓迎してくれてとても感動したのと、このような機会を得ることが出来たことに対しポルトガル語を勉強してきてよかったなと感じました。
Carlota役 キーン花さん(言語文化学部ポルトガル語2年)
最初は正直なところ、自分が大学生にまでなって劇をやるとは(ましてや大泉にまで行って演じるとは)思っていませんでした。小学校ぶりに役者を経験し、恐る恐る作品を読み込みながら練習に取り組んだのですが、はじめはあくまでも外語祭が本番でした。大泉ならではの観客に合わせた練習が始まったときにやっと、ずっと噂に聞いていた大泉に行く実感が沸いてきたのを覚えています。一人のポルトガル語科の学生として、自分たちが力不足なりに頑張ってきたことをくみ取って理解し、笑い、ハッピーエンドを一緒に祝ってくれる観客の前で演じることができたことは独特の達成感があり、この機会を作っていただけたことのありがたみを実感しました。劇の後の交流会等もすべて終えて帰ってきた今、やっと大泉まで行って語劇をやる自分なりの意味が分かった気がします。