2012年1月 月次レポート(説田英香 ドイツ)
1月 月次レポート 説田英香
派遣先 : ドイツ連邦共和国 フライブルク大学
昨年に比べて今年は比較的暖冬であると思われていた矢先、フライブルクでも1月下旬に入り冷え込みが厳しくなり、現在では毎日のように雪が降っている状態である。1月27日と28日に、年一度行われているヘルベルトゼミのイベントが開催された。27日夜には、第二次世界大戦中に撮影されたプロパガンダ映画『コルベルク』が上映され、それに関する短い報告が行われた。28日には当初ソリ滑りが予定されていたが、当時はまだ雪が十分に積もっていないという状態であったため、急遽、昨年のクリスマスにもゼミで訪れたフライブルクのZahringer Burg でのハイキングに変更された。当日はあいにくの雨天で、残念ながら山道を歩く事はできなかったが、それなりに楽しむ事ができた。また、各地文書館に出かけていて不在であった研究者も揃い、お互いの研究進捗状況を交換することができ、非常に貴重な機会となった。
今月は史料分析及び文書館訪問に向けての準備手続きを行った。史料分析は、DIP (Dokumentations- und Informationssystem fur Parlamentarische Vorgange) で以前収集した、ドイツ連邦議会の議事録を中心に行った。現在は1979年から1982年に時期を絞り、外国人政策に関する議論を追い、まとめている。DIP経由で収集した外国人政策関連の史料はファイル約3冊分に及ぶ。来月には、コブレンツ連邦文書館 (Bundesarchiv Koblenz) での史料収集を予定しており、それまでに大まかな議論の流れを把握するためにも、少しでも多くこれらの史料に目を通しておきたい。
1月下旬は文書館訪問の準備に取り組んでいた。連邦文書館に所蔵されている史料の目録は、オンラインで閲覧することができ、非常に便利である。このオンライン目録を利用し、まずは閲覧を希望する史料のリストを作成した。それをもとに、訪問及び史料閲覧の許可を求める内容の手紙を文書館宛に出した。連邦文書館に関しては、このような手続きを行わなくても、事前のオンライン申込及び当日申込を行うだけで、基本的に施設の利用は可能であるとされている。しかし、報告者は比較的長期に滞在する予定であるため、念のため、手紙にての申請を行った。手紙を出してから数日後には早くも文書館から訪問許可に関するメールがあり、併せて、報告者のテーマに関連する所蔵史料のリストが送られてきた。文書館訪問初日からすぐに史料を手に取る事ができるよう、今後、閲覧を希望している史料のリストを文書館に申請する予定である。コブレンツには2月13日から4週間、文書館訪問のために滞在する予定である。その期間の宿泊先は、文書館近くに立地する学生寮の客室を借りられることになった。部屋探し及び文書館訪問に関しては、移民史研究者カーリン?フン氏から非常に参考となるアドバイスを受ける事ができた。
以上