2010年11月 月次レポート(松澤水戸 スイス)
短期派遣EUROPA月次レポート11月
松澤水戸
派遣先:ジュネーヴ大学(以下、UNIGE)文学部内、ELCF(Ecole de langue et de civilisation francaises)
受け入れ責任者:Laurent Gajo教授(Directeur de l'ELCF)
11月
UNIGEでは博士論文の審査は例外なく一般公開されるそうで、5日に行われたGajo教授のアシスタントの博士論文審査を見学しました。彼は母語としてのフランス語の授業を映像および文字コーパス化し、フランス語習得?教育のストラテジーとインタラクションを研究しています。UNIGEで複数の授業を受け持つ優秀な教師でもあり、まったく問題なく博士号を取得しました。
10月から引き続き、Luscher教授、Gajo教授、Racine教授の授業を受講しました。Sthioul教授とも連絡をとり、文法書、教材における2つの過去時制:複合過去形と半過去形の機能について確認しました。帰国後に日本人フランス語学習者に対して実施する、前述の2つの過去時制の使い分けに関するタスクの作成についても助言をいただけることになりましたので、ジュネーヴにいるあいだにこのタスクを完成させます。
研究協力
スペイン語母語話者用Moodleおよびノルウェー語母語話者用Moodleのタスク作成についてはほぼ終了しました。また、ドイツ語母語話者用Moodleの準備が始まりました。Moodleの操作方法と注意事項をまとめたフランス語の使用説明書については、収集データの扱いについても触れている教師用と、タスク実施に限定した学習者用の2つ用意しました。これらは、12月8日にパリで開かれるInterphonologie du francais contemporain計画(以下、IPFC)の2010年度の学会で、すこしおおげさですが、世界中から集まってくる研究者たちに披露されることになっています。そして、IPFCの主要参画者である、Racine教授、Sylvain Detey教授(早稲田大学、ルーアン大学)、川口裕司教授のご尽力から、この学会にてMoodleの実際の使用画面を提示?説明することになっています。
12月の予定
8日にパリで開催されるIPFCの学会、および、9~11日にパリで開催されるPhonologie du francais contemporain計画の学会に出席します。