2022年度世界史セミナーのお知らせ 終了しました!
東京外国語大学 夏期世界史セミナー ―世界史の最前線XIV―
(海外事情研究所主催?高大連携事業)
開催日時:2022年8月2日(火)?3日(水) 両日とも9:30~17:00頃
実施方式:遠隔式のみ【変更】(Zoom利用)
不手際により参加申し込みを頂いた方で、メールでの連絡が難しい方がいらっしゃいますので、今回に限り、以下にウェビナーとレジュメ配布ページのURLを公開いたします。ご迷惑をおかけしまして、申し訳ありません。
ウェビナーURL
https://us02web.zoom.us/j/88213561835
パスコード:514138
※8月3日の「講義7 「歴史総合」とラテンアメリカ史~何を学ぶか、どう学ぶか~(鈴木茂)」は、中止させて頂きます。
※なお、セミナー実施後に講義動画を限定的に配信する予定です。
6月より公開した参加登録フォームですでに申し込み済みの方も、 参加フォームに不備があったため、改めて参加登録(メールドレス登録)フォームへのご記入をお願いいたします。 (※以前のフォームで申込を済ませた方も改めてご記入ください)
対象:高等学校及び予備校の世界史担当教員(ならびに教員免許を志望する本学の大学院生(授業の一環))
参加費:無料
全体テーマ:「戦争と歴史教育」
登壇予定者(名字五十音順、敬称略)
?小野寺拓也(本学教員、ドイツ近代史)
?倉田明子 (本学教員、中国近代史)
?鈴木健太 (神田外語大学、バルカン地域研究?現代史)
?鈴木茂 (名古屋外国語大学、世界史教育、(ラテンアメリカ地域研究))
?篠原琢 (本学教員、チェコを中心とする中東欧の近代史)
?春名展生 (本学教員、国際政治学、日本政治外交史)
?藤井豪 (本学教員、朝鮮現代史)
申し込み: こちらからお申し込みください。(Google Formが開きます。)
7月下旬まで申込可能ですが、お早めにお願いいたします受講料 無料
プログラム
(※変更になる可能性があります。)
8月2日(火)
9:00~9:20 会場受付/zoom入室
9:20~9:30 開会挨拶
9:30~10:45 講義1 現代史としてのユーゴスラヴィア解体―30年後の地平(鈴木健太)
10:55~12:10 講義2 「歴史の終わり」から「歴史の回帰」へ―国際秩序観の転換と歴史教育(春名展生)
12:10~13:30 昼休み
13:30~14:45 講義3 第二次大戦を終わらせる:ヘルシンキ宣言と歴史の見直し(篠原琢)
14:55~16:10 報告と質疑 電子出版『世界史セミナー14年間の軌跡(仮)』 作成?出版企画に関して
8月3日(水)
9:00~9:30 会場受付/zoom入室
09:30~10:45 講義4 20世紀前半の中国におけるナショナリズム高揚と教科書(倉田明子)
10:55~12:10 講義5 戦争を教える―日本兵とドイツ兵の戦争経験比較(小野寺拓也)
12:10~13:30 昼休み
13:30~14:45 講義6 朝鮮戦争をいかに教えるか(藤井豪)
14:55~16:10 講義7 中止 「歴史総合」とラテンアメリカ史~何を学ぶか、どう学ぶか~(鈴木茂)
16:10~16:15 閉会挨拶
開催案内とプログラムは、こちらからダウンロードしていただけます。
講義概要
■鈴木健太(神田外語大)
□題目:現代史としてのユーゴスラヴィア解体―30年後の地平 (仮)
□要旨:
■春名展生(本学教員)
□題目:「歴史の終わり」から「歴史の回帰」へ―国際秩序観の転換と歴史教育
□要旨:冷戦が終結した当初、世界は「自由民主主義」の政治思想で統一され、それゆえに「歴史の終わり」が到来したという楽観論が広く流布した。しかし、とりわけ2010年代に入って以降、ロシアによるクリミアの併合や「Brexit」など、国際関係を揺るがす事態の続発を受け、今度は「国家の復権」「地理の復活」、そして「歴史の回帰」が主張されるようになった。本講義では、このような国際秩序観の転換を跡づけつつ、それが歴史教育にどのような示唆をもつのかを検討する。
■篠原琢(本学教員)
□題目:第二次世界大戦を終わらせる――ヘルシンキ宣言と歴史の見直し
□要旨:1975年の全欧安全保障協力会議で採択されたヘルシンキ宣言は
第二次世界大戦の結果を最終的に受け入れることと、過去に対する
■倉田明子(本学教員)
□題目:20世紀前半の中国におけるナショナリズム高揚と教科書
□要旨:習近平政権のもと「強国」を目指す中国は、台湾との緊張関係や、香港、新疆ウイグル自治区への抑圧など、不穏さをはらんだ大国としてその存在感を増している。その中で自他ともに想起するのが、中国の近代以前の繁栄と近代以降の苦難の歴史である。中国の歴史観はどのように形成され、それはどこまで今の中国内外の社会に影響を与えているのだろうか。歴史学研究と歴史教育の溝にも注目しながら、今報告では主に20世紀前半の中国の教科書を通して中国の歴史観の形成と変遷を考える。
■小野寺拓也(本学教員)
□題目:戦争を教える―日本兵とドイツ兵の戦争経験比較
□要旨:私たちはなぜ戦争について学ぶのでしょうか?
もちろんそれは、過去を学ぶことによって「あのような戦争」が再び起こることを防げるのではないか、という希望を持っているからでしょう。しかし実際に戦争は起こってしまいました。私たちの戦争への向かい合い方に何か欠けている部分はなかったか。「戦争は決して許されない」のその先をどのように生徒や学生に伝えていくのか。それが今切実に問われているように、個人的には感じています。本セミナーでは、第二次世界大戦の日本兵とドイツ兵の戦争経験を比較することで、世界的な視点から自国史の負の側面と向かい合う方法について考えていきたいと思います。
■藤井豪(本学教員)
□題目:朝鮮戦争をいかに教えるか
□要旨:朝鮮戦争という出来事は、世界史の教科書などにおいても冷戦体制の形成という文脈の中で語られるため、「米ソ間の代理戦争」といったイメージが強い。そのうえソ連が既にない状況で「社会主義?共産主義=悪」といった社会的通念が強まっているとともに「北朝鮮=独裁」という印象とも相まって、共産主義?北からの一方的な侵略として想像される傾向が見られる。しかしそういったイメージは当時社会主義や民族解放といった理念が多くの人々にとって大きな希望であったという歴史的文脈を隠してしまうものでもある。朝鮮戦争を素材に当時の歴史的な雰囲気をいかに教えていくことができるのかを考えてみたい。
■鈴木茂(名古屋外国語大学) 中止
□題目:「歴史総合」とラテンアメリカ史~何を学ぶか、どう学ぶか~
□要旨:高校の歴史教育の中で、ラテンアメリカ史から何を学ぶことができるのか、どう学べば良いのかを、「歴史総合」の教科書を手がかりとして考えます。従来から、高校の「世界史」教科書でのラテンアメリカの取り扱いは小さく、記述もステレオタイプに陥る傾向が見られました。「歴史総合」はアジア史を重視することになり、学習指導要領においてもその「解説」においても、ラテンアメリカへの言及は少なくなっています。実際の「歴史総合」の教科書の記述の分析を通して、歴史的思考力要請の観点から、高校でのラテンアメリカ史の意義と授業での取り上げ方を考えます。
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東京外国語大学 海外事情研究所
ifa@tufs.ac.jp
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