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SOAS留学日記 旅行編① ~巡礼者の都市カンタベリー~

2022.05.28 イギリス,ロンドン大学東洋?アフリカ研究学院,派遣留学,英語


気づけばイギリスにいるのもあと一カ月ほどで、どこか早く行かなきゃということで日帰りでカンタベリーに行ってきた。

カンタベリーまではキングスクロスから電車で約1時間、バスだと約2時間かかる。朝7時発の切符を買い、出発の約30分前に駅について朝ごはんをゆっくり食べていたのだが、チケットを見るとプラットフォーム番号が書いてない。駅員さんに三回くらい道を聞いてやっとたどり着いたのだが、なんと二階にあるプラットフォームだった(そんなの分かるわけないじゃん泣)。走り回ってなんとか電車に乗ることができました。ということで皆さんが電車に乗るときは30分前には駅に着いとくようにしましょう。


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さて早速カンタベリーに着いてみると、え、なにこの景色。好き。川辺に花が咲いててレンガの家が建ってるってザ?イギリスな素敵タウンでした。この美しさに誘われるがまままずは川辺を散策。川は底まではっきり見えるほど透き通ってて、よくみるとうなぎが泳いでる!初めて野生のうなぎ見た。さらに川沿いに道を進んでいくと行くと何やら芝生の上でたくさん絵が並べられているのを発見。実は地域のArt Societyの人たちが自分で描いた絵を売っているそう。こんなところまでアートが根付いているだなんてさすが芸術の国イギリス、、、(どの作品も本当に素敵だったのですが、写真を撮っていいのか分からず、結局撮影は控えました)

たっぷり自然を楽しんだ後は、いよいよお待ちかねのカンタベリー大聖堂へ。実はここイギリス国教会(キリスト教の一宗派で名前の通りイギリスの国教)の総本山で、国王の戴冠式の際には代々カンタベリー司祭が冠を国王に被せるのが慣習だそう。


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一部工事中ではあったもののこの美しさ。はちみつ色と尖塔が落ち着きつつも神秘的な雰囲気を醸し出していて、なんとも印象的な外観です。受付で入場券とガイドツアー券をお支払い。ボランティアのツアーガイドさんと一緒に一時間くらいかけて敷地内を歩き回り、大聖堂のデザインや歴史などについて詳しくお話を聞くことができました。いつも思うんだけど、ガイドさんの頭の中ってどうなってるんだろう。本当に大聖堂のことを知り尽くしてるし、なに質問しても答えてくれる。しかも年号とか柱の高さとかそういうレベルの細かさで覚えてるってすごすぎる。


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中庭のようなところに出ると、おや、この回廊どこかで見たことあるような。。そうここなんとハリーポッターのロケ地になっているそう(ファンなのに知らなかった。。)。もしかしたらローブを着た不思議な三人組に出会えるかも?

大聖堂をたっぷり楽しんだ後は、午後の計画を立てるために一度町の中心地にあるThe Beaney House of Art & Knowledgeへ。ここなんと博物館+図書館+観光案内センターっていう超ハイスペックな建物。私が行った時には精神病に関する展示が行われていてかなり興味深かった。案内センターに行くとおすすめの観光地が載ったパンフレットを渡され、見てみるとなんと世界遺産が大聖堂の他にあと2つあることが発覚!これは絶対見なきゃということで走っていくことに。


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(写真はThe Beaney House of Art & Knowledge。)

後30分後に閉まるということでまず訪れたのがSt Martin's Church。ここ現存する英語圏のキリスト教教会の中では最も古い教会でなんと1400年前からずっと教会として使われているそう。それはぜひとも見たいと思ってたどり着くと、おやリムジンが門の前に止まっているではないか。まさかの結婚式と被ってしまい教会の中からは合唱が。もうこれ絶対今日入れないよね、と落ち込みながら敷地内の庭の手入れをしているスタッフの方にダメ押しで聞いてみることに。すると、「あと30分くらいしたら結婚式終わるはずだから、そのとき中に入れてあげるよ」というお応えが(さすが教会の方、お心が広い)。ということでもう一度教会の鐘がなったら中に入れることに。


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(St Martin's Churchの入り口)

この時点でもう1つの世界遺産St Augustine's Abbeyが閉まるまで残り30分に。もうこれは行くっきゃないということで走って向かうことに。入口でオーディオガイドを渡され敷地内に入ると、これは何とも素敵な遺跡群。ここはアングロサクソンの女王Berthaと王Ethelbertの教会として600年代に建てられて以来、イギリスにおけるキリスト教の布教に重要な役割を果たし続けていたけれど、ヘンリー8世によって破壊されてしまったんだって。そんな遺跡群を歩き回っていると、遠くから教会の鐘の音が。や、やばい教会に帰らなきゃというシンデレラみたいな状況に。全然じっくり見れなかったけどとりあえずガイドブックは買ったし写真はたくさん撮ったしで後からじっくり見ることにして教会へ猛ダッシュすることに。



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(せめて写真だけでもとそそくさととったAugustine's Abbeyの写真)

汗ばみながら教会にたどり着くと、新郎新婦の姿が。これからハネムーンに行くのかーと思いながら見とれていると、中からさっきのお兄さんが手招きを。新郎新婦のそばを駆け抜けて入ると、しばらく開けてるからゆっくり楽しんでとスタッフの方。(優しすぎる、本当にありがとう。)中に入ってみると白と黒を基調とした作りでとても素朴な印象。ステンドグラスも大聖堂のように大きなものではなく普通の家の窓と同じくらいの大きさ。着飾ることなく町の人に寄り添う教会という感じで、昔ながらの趣がなんとも味わい深い。牧師さんによると建物の中で一番古い部分の壁はなんと4世紀に建てられたそう。それが今も残っていて同じように教会として使われているだなんて。歴史の流れにしみじみ。


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牧師さんに感謝を告げて町へと戻ると、本日最後のイベント、Canterbury Historic River Tourに参加。ガイドさんが小舟を漕ぎながら町の歴史を紹介してくれるなんともおしゃれなツアー。しかもベルギーからお越しの日本人家族と同じ船に乗り合わせることに(お子さんは二人ともフランス語ペラペラなんだって。うらやましい笑)。小舟にゆったり揺られながら町を見上げるという夢みたいな時間はあっという間に過ぎ去り、冗談好きで笑顔が素敵なガイドさんともお別れに。たくさん楽しませてくれてありがとう。日本から来た家族の皆さんともお別れを言って帰りの電車へ。


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(ツアーの集合場所。そういえば町の写真を載せてないということに気づいたのでカンタベリーの古い町並みが少しでも伝わればうれしい)


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帰り道で通りかかったドーナツ屋さんでマンゴー?ドーナツを買うと、もう店閉めるからもう一個あげるよ、と言われピーナッツバター?ドーナツをおまけしてくれることに。なめらかなクリームが口いっぱいに広がり幸せな気持ちに。帰りの電車で美味しくいただきました。


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巡礼者の町カンタベリー、自然豊かで穏やかな本当に素敵な町だった。そして何より地域の人が本当に温かい。とっても親切で気さくな人々であふれているように感じた。カンタベリー大聖堂を有する町からか、飾り気のないイギリス人の精神的な美に触れたような気がする。

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