KUME Junko

氏名 / Name 久米 順子 (KUME Junko)
所属職名 / Affiliation 大学院総合国際学研究院/准教授
Institute of Global Studies/Associate Professor
電子メール / Email kumejun@tufs.ac.jp
ウェブページ / Website
学位 /
Degree
  • 修士(文学)(早稲田大学) 2002年
  • DEA(マドリード?コンプルテンセ大学(スペイン)) 2006年
    Diploma de Estudios Avanzados(Others) 2006
  • 博士(文学)(早稲田大学) 2011年
    Doctor of Literature(Waseda University) 2011
研究分野(e-Rad分野) /
Research Field(s) (by e-Rad)
  • 美学、芸術論
    Aesthetics and art studies
研究キーワード /
Research Keywords
  • スペイン美術史
    Spanish Medieval Art History

自己紹介 / Biography

イベリア半島の中世美術について勉強しています、と自己紹介すると、
「スペインの古い絵…というとエル?グレコあたり?」と聞かれることがあります。
いいえ、エル?グレコより500年くらい前、まだスペインという国もスペイン語と呼ばれる言葉もなかった時代の作品です。

「何でそんな誰も知らないような昔のものを研究しているの?」
うーん、どうしてでしょうね。
こう聞かれると、とりあえず運命とか巡り合わせとかいった便利な言葉でお茶を濁すことがほとんどです。惚れた相手が悪かったので、と言うときもあります。成り行きで、とも言えます。

「美術史って絵を描くのとは違うんでしょう? いったい何やってるの? そんな研究が何の役に立つの?」
うーむむむ…。
美術史は新たに美術を制作するものではなく、基本的にはすでに誰かによって作られた作品についての研究を行います。作品そのものに限らず、制作者、注文者、受容者、作品が流通する社会全体も対象となります。歴史学や美学?哲学はもとより、文学理論、ジェンダーなどの社会理論、経済学、心理学や精神分析学、人類学や考古学といった様々な学問領域との親和性が比較的高いため、研究方法も多岐にわたり得ます。
しかしいくら対象や方法が広範に及ぼうとも、美術史研究そのものが社会の犯罪率を下げたり二酸化炭素排出量を減らしたりする訳はなく、目に見える分かりやすい有用性や即効性はありません。芸術そのもののように人の心に訴えかける力も弱いかもしれません。それでも、美術史は過去や遠く離れた場所で生み出された芸術を「生きたもの」として今日の世界に伝えるために必要な学問ではないかと考えています。
言うは易し、行うは難しですが、名も知れぬ人の作った作品が人生を支えてくれることもあります。そうした出会いが皆さんにも訪れるように、今日もせっせとスライド作りに励んでいます。

学歴 / Academic Achievement

  • 2006年06月 マドリード?コンプルテンセ大学地理歴史学部中世美術史科 その他
    2006.06 Universidad Complutense de Madrid Facultad de Geografía e Historia Other
  • 2008年03月 早稲田大学文学研究科芸術学(美術史)専攻 単位取得満期退学
    2008.03 Waseda University Graduate School, Division of Letters Accomplished credits for doctoral program

最近5年間の研究 /
Recent Research Projects (in the last five years)

  • 中世イベリア世界の多文化共生再考:アルフォンソ10世賢王時代に関する学際的研究
    Revisiting “Convivencia” in the Medieval Iberian World: Interdisciplinary Research on Alfonso X the Learned’s Era
  • 中世イベリア半島のキリスト教美術とその集合的記憶:マイノリティの役割の(再) 評価
    Christian Art in the Medieval Iberian Peninsula and its collective memories: (re) evaluating the role of Muslim and Jewish Minorities

所属学会 / Affiliated Academic Societies

    • スペイン?ラテンアメリカ美術史研究会
    • 美術史学会
    • 早稲田大学美術史学会
    • 地中海学会
    • 西洋中世学会

受賞 / Awards

  • 第25回立教大学辻荘一?三浦アンナ記念学術奨励金 (2013年02月)
    Tsuji-Miura Commemorative Award for Christian Art and Music Studies (2013.02)
  • 第13回鹿島美術財団財団賞 (2006年05月)
    Kajima Foundation for the Arts Award (2006.05)

主要研究業績 / Main Research Publications

論文 / Papers

書籍等出版物 / Books and Other Publications

MISC / MISC

  • 国立西洋美術館所蔵 内藤コレクション 写本カタログレゾネ(写本解説翻訳), 国立西洋美術館所蔵 内藤コレクション 写本カタログレゾネ, 国立西洋美術館, 記事?総説?解説?論説等(その他), 共著, 2024年
    Manuscript Leaves in the Naito Collection, The National Museum of Western Art: A Catalogue Raisonne, Article, review, commentary, editorial, etc. (other), Multiple Authorship , 2024
  • 「ほんの少し度数が上がると」―美術館ができること, ピエリア, 東京外国語大学出版会&附属図書館, 記事?総説?解説?論説等(その他), 単著, 2024年
    A Few Degrees More": What museums can do, Pieria, Article, review, commentary, editorial, etc. (other), Single Author, 2024
  • スペイン中世写本の楽しみ:慶應義塾図書館蔵書を中心に 展示資料解説, 慶應義塾図書館 展示室, 記事?総説?解説?論説等(その他), 共著, 2024年
    Esplendor iluminado: manuscritos hispanos medievales, Article, review, commentary, editorial, etc. (other), Multiple Authorship , 2024
  • 1983年のスペインから――表現の自由と風紀紊乱のはざま, 総合文化研究, 東京外国語大学総合文化研究所, その他, 単著, 2018年
  • 南欧地名校閲および関連項目新規執筆, 『広辞苑』第七版, 岩波書店, その他, 共著, 2018年
  • 「スペイン料理‐海と大地と太陽の恵みを食べる」, 世界を食べよう, 東京外国語大学出版会, その他, 単著, 2015年

講演?口頭発表等 / Presentations

  • Algo más que Zen, Ponencia Magistral del Ciclo Encuentros Internacionales, International presentation, Oral presentation (invited, special), 2019
  • Arte en el Toledo medieval: convergencias y divergencias, The 8th International Medieval Meeting Lleida, 国際会議, 口頭発表(招待?特別), University of Lleida, 2018年
  • カトリック王と宗教的マイノリティ集団:写本挿絵にみるカスティーリャ王国アルフォンソ10世とその宮廷, 早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ:新しい世界史像の可能性 「中世スペインの王権と宗教的マイノリティー」, 国内会議, 早稲田大学中世?ルネサンス研究所共催, 口頭発表(招待?特別), 早稲田大学, 2018年
  • 「ムデハル美術」を振り返る ―その功罪をめぐって, スペイン史学会第39回大会「ムデハルとは何か?―中世スペインの宗教?文化的多様性をめぐる議論と展望」, 国内会議, スペイン史学会, シンポジウム?ワークショップ パネル(指名), 慶應義塾大学日吉キャンパス, 2017年
  • How to name the past: Some debates in Modern Spain about Medieval Art History, HEC colloquium "Art politics and art history in 20th century Spain", 国際会議, Department of History and Civilization, 口頭発表(一般), European University Institute, Florence, 2016年
  • Formation and Development of the Historiography of ‘Mudéjar Art’ in Spanish Art History, The 6th International Medieval Meeting Lleida, 国際会議, Grup de Recerca Consolidat en Estudis Medievals "Espai, Poder i Cultura, 口頭発表(一般), University of Lleida, 2016年

過去10年間に取得した科学研究費補助金?その他の競争的研究費 /
Research Grants Awarded (in the last 10 years)

  • 科学研究費 基盤研究(C) 中世イベリア半島のキリスト教美術とその集合的記憶:マイノリティの役割の(再) 評価(2018年度-2020年度)
    Scientific research fund Grant-in-Aid for Scientific Research(C) Christian Art in the Medieval Iberian Peninsula and its collective memories: (re) evaluating the role of Muslim and Jewish Minorities(2018-2020)
  • 科学研究費 若手研究(B) 中世スペインにおけるキリスト教とイスラーム間の異文化交渉:トレドのムデハル美術(2014年度-2017年度)
    Scientific research fund Grant-in-Aid for Young Scientists(B) Cross-cultural interactions between Christians and Muslims in Medieval Iberia: a study of Toledan Mudejar art(2014-2017)

Last updated on 2024/9/3

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