国際日本学

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教員インタビュー

藤村 知子 FUJIMURA Tomoko

役職
大学院国際日本学研究院 教授
研究分野
日本語教育学

【English Page】

海外の日本語教育機関のリーダーとなる人材育成のお手伝いを

留学生に対する日本語教育に貢献できるよう、2つのことをやってきました。1つは日本語の文章や講義の談話の分析、もう1つはeラーニング教材の開発です。
まず1つ目ですが、文章の構造について、「~ている」「~のではないか」といった文末表現や「しかし」「だから」といった接続表現などから分析し、その理解を確かめるためにいろいろな学生に書いてもらった要約文の分析も行ってきました。ここから留学生が日本語の文章の大意をつかむ方法についてのヒントを得ることができました。それから、初年次の留学生がぶつかる壁、日本語による講義の分析にも範囲を拡げました。本学の留学生日本語教育センターでは、日本の大学に入学予定の留学生に1年間の集中予備教育を行っています。とはいえ、「アイウエオ」から始めた留学生が、大学の講義を理解できるレベルの日本語能力をわずか1年で身につけるのは容易ではありません。そこで、講義のポイントだけでもつかめるようになればと研究をしています。これらの研究は、データの収集、処理など1人ではなかなかできないため、いろいろな大学の先生方と協力しながら行っています。
 2つ目は、eラーニング教材の開発です。2003年7月から行っています。留学生日本語教育センターで開発した日本語教材を、2004年4月に公開したところ、累計で世界140カ国からアクセスがありました。初学者のためにつけた文法解説も英語、中国語、タイ語、ベトナム語、アラビア語のほか、まもなく15言語になります。今も、世界のどこかから1日1万件のアクセスがあります。2015年からスマホやタブレットにも対応し、本当に「いつでも、どこでも」学べる教材となりました。これも情報工学の先生と協力を得て行っています。
国際日本学研究院では2016年10月、海外で日本語教育に携わる先生向けに、1年で修士号を取得できるリカレントコースを開設します。留学生日本語教育センターで培ったノウハウを活かし、現職の日本語教師の皆さんに、そして、本学で学んだ方を通じて日本好きの人々に、日本語をしっかり学んでもらうための情報を提供したいと思っています。
リカレントコースが目指しているのは、「現地の日本語教育のリーダーとなる人材を育てる」こと。ガッツがある方に、ぜひ来ていただきたいと思います。

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