国際日本学

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教員インタビュー

林 俊成 LIN Chunchen

役職
大学院国際日本学研究院 教授
研究分野
教育工学, e-Learning環境, 遠隔教育

【English Page】

マルチメディアとインターネットでいつでもどこでも楽しく学べる環境をつくる

 コンピューターの技術、特に音声や画像、動画などのマルチメディア技術を、語学教育に応用する研究を行っています。いわゆるCALL(Computer Assisted Language Learning)といわれる分野です。インターネットやモバイルを組み合わせるのが特徴で、通学時や休憩中などいつでもどこでもスマートフォンからアクセスして、自由に学習できるようなウェブベースの語学教材を開発しています。
 インターネットを使えば、日本に教師がいて、海外の学習者に直接対面で教えることも可能になります。私が担当する「遠隔による日本語教育法」の授業では、インターネットの基礎知識から始めて、通信環境のトラブル対処法、語学教材の作り方までをひと通り学び、実際に海外の学習者との遠隔授業も体験します。
 さらに、この学習法は、学生同士の相互交流にも活用できます。以前のことですが、台湾で日本語を学ぶ学生と、本学の中国語科の学生(いずれも中級者)の合同で、両方の教室をネットワークで結び、同時間に語学の授業を行いました。テレビ会議のようにリアルタイムで対面しながら、一つのテーマについて双方の学生が討論したり、発表や質疑応答をしたりしました。教師から学生への一方通行ではなく、学生同士がお互いに教え合い、学び合うインタラクティブな関係ができたことで双方ともに理解が深まり、大きな成果を得ました。場所や時間を限定しない、非常に自由度の高い学習環境を作れること、これがコンピューターとネットワークを利用する最大のメリットですね。
 文系の学問を専攻する本学の学生の中には、ICT(情報通信技術)の勉強に尻込みする人も多いのですが、自分の専門分野にICTの知識が加われば、将来の可能性が大きく広がってきます。特に日本語教育は、国内よりも海外に大きなニーズがあるので、マルチメディアのウェブ教材やインターネットを活用することで、日本にいながら海外の人に教えることも可能です。私の講義を受けた学生が卒業後、たとえプロの日本語教師にならなくても、インターネットを使って日本語の学習や交流活動に関わってくれれば、教師としてうれしいなと思います。

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