2013年5-6月 月次レポート(蔦原亮 スペイン)
月次レポート 2013年5月-6月
博士後期課程 蔦原亮
派遣先:スペイン マドリード自治大学
2013年5月末よりITP-EUROPAのご支援による、9ヶ月間のマドリード自治大学での研究留学がはじまった。
マドリード到着から程なくして、今回の滞在の「公約」として掲げていた二件の国際学会での発表の受理通知が届いた。当面はこの二件の学会発表の準備をしつつ、未だに収集できていない、博士論文のためのデータの収集やそれに関連する先行研究を読み進める。
研究と直接の関連のないさまざまな雑事は、身分証の取得を除けば今回が二度目のマドリード滞在ということもありスムーズに済ませることが出来た。身分証については移民局より10月末に必要な書類を提出、1月に身分証発行するとの指示があった。滞在終了間際まで発行されない身分証のために煩雑な事務処理をこなさなければならないことに思うところがないわけではないが、着実に一つ一つの書類仕事を完成させていきたい。
また、今月の主な成果としてマドリード自治大学の後期課程所属の学生数名と研究会を立ち上げたことがあげられるように思う。スペインの後期課程にはたとえば本学におけるゼミのような、定期的に自分の研究?調査について発表をしフィードバックを得るという場が基本的に存在しない。このアウトプットの機会の少なさは前回滞在の反省点であったが、この点を解消するために派遣者所属の研究室の後期課程の学生や前回の滞在や学会などの場で知り合った自治大学の学生らに声をかけ、定期的にアウトプットを行う研究会を立ち上げた。参加者は必ずしも派遣者と同じ領域の研究を行っているわけではないが、逆にそうした専門外の研究者に自身の研究をわかりやすく説明するために工夫をすること、彼らから寄せられるであろう素朴な疑問、感想には得るものが多くあると考える。