2011年7月 月次レポート(小久保真理江 イタリア)
ITPレポート7月
小久保真理江
今月初めには、ボローニャを数日間訪れていた日本の指導教員(和田忠彦教授)に面会し、博士論文について指導を仰ぎました。研究の進行状況、ボローニャ大学教員による指導状況、博士論文の構成変更などについて報告した後、有益な助言と温かい励ましをいただき、大変助けられました。日本?イタリア両国の文化や研究事情に通じる指導教員にこうして直接会い、研究や生活に関する問題について詳しく相談できる機会を改めてありがたく思います。
七月前半は、先月に引き続き、パヴェーゼの詩に関する章の書き直しに取り組みました。月末までに新たな原稿をボローニャ大学の指導教員に提出することを目標に、複数の教員の助言や批判を取り入れながら執筆を進めました。この章ではチャップリンの映画とパヴェーゼの詩との類似性を論じるため、ボローニャ大学映画学科のマンゾリ先生からも重要文献について助言をいただきました。月半ばには書き直しの作業を終え、ボローニャ大学のロレンツィーニ先生とコランジェロ先生に面会しました。夏季休暇直前のためお二人とも忙しく、すぐに原稿についてのコメントをいただくことはできませんでしたが、電子メールと郵便で八月中に指導をいただける予定です。面会の際にロレンツィーニ先生には今後の論文執筆計画についても相談し、博士論文の前半部分の内容について助言をいただきました。
八月にはイタリアの大学や図書館が夏季休暇で閉まるため、七月末に一時帰国し、日本で博士論文の執筆を続ける予定です。帰国前の数日は研究計画や参考文献を改めて見直し、日本に持ち帰る文献を慎重に選んだ上で、図書館で関連資料の重要な箇所を複写しました。一時帰国中には、日本の指導教員に面会し直接的な指導を受けると共に、ボローニャ大学との教員とも電子メールで連絡を取り合います。9月15日のITP派遣報告会に参加した後、再びITPの派遣でイタリアに渡航する予定です。これまで約10ヶ月間イタリアでの研究生活を支援して下さった関係者の方々に心より感謝いたします。