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2013年4-5月 月次レポート(横田さやか イタリア)

月次レポート 2013年4月5月 
博士後期課程 横田さやか 
派遣先:イタリア、ボローニャ大学

 2013年度も引き続きITP-EUROPA派遣によりイタリア、ボローニャ大学において共同学位授与制度に則して研究を進める運びとなった。あらためて派遣開始するに伴い、4月3日に本学における2012年度研究成果?2013年度研究計画報告会へ出席した。報告会では、博士論文の進捗作業と、2013年5月末にボローニャ大学へ提出するまでの研究計画を報告した。今年度の派遣開始は、博士論文脱稿を目前に控えているがゆえに、いつも以上の緊張感とともにスタートをきった。
 4月は、博士論文の中心となるバレリーナ、ジャンニーナ?チェンシの「航空ダンス」を論じる節から最終章へと執筆を進めた。5月には、最終章を脱稿し、既に作成を済ませてあった図録、資料、参考文献表を整えた。そして、仮製本を試み、各章、各節の書き出しや脚註のフォント、図録資料の見栄えなど、細かな点まで最大限の注意を払い最後の確認作業を行った。製本した博士論文は、ボローニャ大学博士課程事務局へ提出し、本学の指導教員とボローニャ大学の指導教員、そして口頭審査を担当していただく先生方へも提出を済ませた。
 脱稿を控えた最終段階ではあったが、ボローニャ大学で教鞭をとられていた舞踊研究者カジーニ?ローパ教授にも執筆を終えた章から原稿に目を通していただき、ご指導を仰ぐことが叶った。ボローニャへ派遣されてから、イタリアにおけるモダン?ダンス研究について、同教授のご著書を読み込んで学んできた報告者にとって、同教授に口頭審査を担当していただけることに加えて、執筆した内容について目を通していただけたことは、たいへんありがたく幸運なことであったといえる。報告者の論点の弱みを的確に指摘していただく毎に、次の節へと執筆作業を進めながらも既に脱稿した節へ戻って弱点を補填することは容易ではなかったが、すぐに修正し反映させることが難しかった点は、口頭審査で挽回すべき課題として残すことで対応した。指導教員であるチェルヴェッラーティ教授へは、各節ごとに提出しご指導を仰いできたが、最後まで細やかに原稿に目を通してくださり、少しでも良い論文が仕上がるようにと根気づよくご指導くださった。
 博士論文提出を無事に済ませたとはいえ、口頭審査をひと月後に控え、引き続き緊張が続く。執筆作業を通して得た語学運用能力とは異なり、口頭試験での語学能力が問われるため、それに備えるべく、来月は、博士論文の読み直し作業に加え、これまでとは異なる方法で準備に専念する予定である。イタリアの学校教育では、口頭での意見発表、そして口頭試験が重視されており、躊躇いなく堂々と口頭発表をこなす学生を目にするたびに感心させられる。そういった経験がほとんどない報告者にとっては、手探りでの挑戦ではあるが、周囲に助言を求めながら、しっかりと備えていきたい。

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