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2013年2月 月次レポート(説田英香 ドイツ)

2月レポート
説田英香
派遣先: フライブルク大学(ドイツ)

 2月中旬からフライブルク大学は長期休暇に入り、後半は博士論文執筆に専念する事ができた。先月行っていた1970年代における外国人政策の議論に加え、今月は1980年代における「帰国促進法」締結までの議論のまとめを行った。具体的には、1981年11月の帰国促進政策に関する決議から1983年12月1日に施行された「帰国促進法」締結までの政府内における議論に加え、「帰国促進法」の影響と成果についての史料分析を行った。更に、その前史として1970年代半ばにバーデン=ヴュルテンベルク州によって提出された帰国促進政策に類似した法案に関する議論、1977年「連邦州委員会」の外国人労働者政策における帰国促進政策の議論についても調べた。その中で、シュミット政権とコール政権下での帰国促進政策の相違点を浮き彫りにし、その要因を明らかにすることに努めた。帰国促進政策の成果に関する史料は多くはないものの限られた史料の中から、当時政府の委託により、各研究機関が帰国促進法の成果についての数的および量的調査を行っていた事が明らかになった。これらの調査結果はすでに刊行されており図書館でいくつか入手する事ができた。現在はそれらの調査結果をもとに、帰国促進法の影響と成果についても調べている。来月は、外国人政策における帰国促進政策の位置づけについて調べて行く計画である。


以上

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