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2012年7月 月次レポート(小久保真理江 イタリア)

ITP報告書(7月)

 小久保真理江

 今月は厳しい暑さのなか月末の論文提出締切りに向けて様々な作業を終える必要があったため、体力的?精神的に困難なひと月となりました。ボローニャでは先月下旬から毎日40度近くの猛暑が続き、暑さによる食欲不振や睡眠不足に悩まされましたが、様々な夏バテ?熱中症対策を意識的に生活に取り入れることにより、月末まで体力を保つことができました。自宅には冷房がなく執筆に集中しにくい環境であったため、日中に自宅付近の冷房付き図書館で執筆作業に取り組めることを今月は特にありがたく感じました。また、この時期には多くの大学院生や研究者の友人が教職試験の準備のために毎日図書館に来ていたので、イタリア語や論文提出に関する様々な疑問を周囲の友人にすぐに尋ねることができ、そのような意味でも大変助けられました。
 具体的な作業内容としては、まず、先月末に開始した第二章第四節(パヴェーゼの映画評論に関する部分)の執筆を終えました。その後は論文の序章を執筆した上で、全体的な見直しと加筆修正、和文要旨や文献表の作成に取り組みました。それまでは、各節ごとに指導教員に提出し意見をいただいた上で修正していたのですが、全ての節を合わせて論文を最初から最後まで通して読んでみると、内容や表現が重複する箇所が多く見つかり、誤字脱字や書式の不一致なども含め、改めて多くの修正を加える必要がありました。こうした様々な作業には予想以上の時間がかかりましたが、月末には博士論文を完成させボローニャ大学事務局に提出することができました。8月は日本に一時帰国し、ITP報告会に参加した後、再びボローニャに戻り、9月12日の口述試験に向けての準備を始める予定です。
 時間的そして気候的に厳しい状況の中で論文完成に向けて執筆作業に集中的に取り組んだ今月は、周囲の方々による支えのありがたさを改めて実感するひと月でもありました。特に、自らの仕事で忙しいなか多量の文章を読んで添削して下さった指導教員や友人には感謝しきれないほどお世話になりました。こうして博士論文を完成?提出できたのは多くの方々の協力のおかげだと感じています。ITP-EUROPAの関係者の方々を初め、これまで様々な形でボローニャでの研究を支援して下さった皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。

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