2012年10月 月次レポート(説田英香 ドイツ)
10月レポート
説田英香
派遣先: ドイツ連邦共和国
10月の後半から、約2週間に渡り、第三回目のコブレンツ連邦文書館での史料収集を行った。今回の目的は、史料閲覧時期短縮願いの許可が下りた1983?1985年の史料を閲覧する事であった。今回、閲覧が可能であったのは、申請した109の史料のうち、101のファイルであった。多い順に、労働省(Bundesarbeitsministerium)、連邦雇用庁(Bundesanstalt fur Arbeit)、内務省(Bundesinnenministerium)、 経済協力開発省(Bundesministerium fur wirtschaftliche Zusammenarbeit und Entwicklung)、そして 首相府(Bundeskanzleramt)の史料を閲覧した。テーマとしては、帰国促進法の制定過程と施行手続き、当法に対する利益団体の反応、そして 統合政策に関するものである。今回は、帰国促進法の結果についての史料を最も期待していたが、残念ながらそれを見つける事はできなかった。この点に関しては、文書館の専門担当員と相談した結果、必要に応じ、新たに史料閲覧時期の短縮手続きを行うこととなった。とはいえ、今回の短縮願いの許可が下りるまでに約半年かかったため、博士論文の仕上がり予定時期等を考慮すると、新たな申請は場合により、断念せざるを得ない可能性もでてくる。今後、手続きの是非については指導教員と相談して決めることとし、まずは、これまでに集めた史料の分析に集中したい。今回の文書館訪問の最終日には、これまでに申請していたものも含め、全ての複写データを受け取る事ができたため、11月にはすぐにこれらの史料の整理と分析を開始する計画である。
文書館訪問に出かけるまでの10月前半は、9月に引き続き、それまでに収集していた文書史料の整理と分析を行った。文書史料の分析については、史料整理が終了したコブレンツ連邦文書館のものから開始した。外務省文書館の史料の整理については、11月の課題となる。史料の整理と分析の方法については9月のレポートで述べたため、ここでは割愛する。
以上