2010年7月 月次レポート(アブディン?モハメド?オマル スーダン)
7月レポート
東京外国語大学博士後期課程2年
モハメド?オマル?アブディン
去る7月1日に日本を出発し、7月2日にスーダンの首都ハルツームに到着しました。例年であればこの時期が猛暑から雨期に向かう時期ですが、今年の雨期は大変遅く7月後半になってようやく季節らしくなってきました。ニュースでは、日本のほうがむしろ暑く、熱中症で犠牲になった人々が100人を超えたそうです。
さて、調査のほうですが、7月2日に到着してまもなく研究活動を開始しました。まず、ハルツーム大学付属研究所のアルタイイブ?アティイア教授とアポをとって研究の進捗状況について報告し、これからの研究の進め方についてアドバイスをいただきました。その後、毎日のようにスーダンアーカイブハウスで古い新聞記事を探し、それをデジタルカメラに納めて研究において貴重な資料や記事を収集しています。ただし、スーダンアーカイブハウスではいくつか閲覧できない資料があり、それについては内閣省で調べるよう指導されましたが、それにはたいへんな手間がかかりそうです。
今月はいくつか論文に関連するイベントがありました。その代表的イベントは、与党を構成する国民議会党とスーダン人民解放運動が南部自決権を問う住民投票後の手続きについての会合でした。その内容についてはすべてが報道されているわけではないので、後日、両政党の関係者にインタービュをする予定をしています。
この1ヶ月の研究成果は、ハルツーム大学の受入教員と研究計画について合意したこと、スーダンでしか見つけることのできない貴重な資料を手に入れたこと、調査の残りの時間をどう配分するかを決められたことです。
反省点としては、政治政党関係者へのインタービュ準備がうまくいっていないことがあります。この時期は来年の1月に実施される住民投票に向けた準備で政治家が大変忙しいこともあり、インタービュをOKしてもらうためのアプローチ方法を再考した方が良さそうです。どのようにしたら研究者の卵である私のインタービュに応じてもらえるかがこれからの課題です。