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2009年9月 月次レポート(幸加木文 トルコ)

ITP-TUFSレポート 2009年9月
                                                                                                           幸加木 文

  はじめに、派遣先機関との連携?連絡についてであるが、指導教員であるイスタンブル?ビルギ大学欧州連合研究所のアイハン?カヤ教授に、先月のライデンにおける研究報告の原稿にコメントを請うつもりで改稿作業をしていたが、今月中に終わらせることができなかった。来月以降に連絡し依頼できればと考えている。
  つぎに、研究の進捗に関しては、先月までの研究内容を再考のうえ加筆修正する作業と、そこから今後何をする必要があるのか、残り数カ月のトルコ滞在中に優先的にするべきこととを並行して考えながら進めた。一年前、半年前に書いたものを再読しながら、当時頂いていた様々なコメントの真意なり含意を自分が正確に理解できるようになるまでには一定の時間を要すると感じることもあった。
  また、英文校正を受けた原稿を再検討する際に、併せて「他者に意味?情報を伝える」ための英語を明快に解説した本などを参照した。先月までの論文執筆中にはほとんど参照できなかったが、現段階で再読することでかえって自分の英文の欠点が鮮明に分かり、今後に向けて有益だった。
  生活状況については、比較的穏当に過ごした。ムスリムである人々にとって神聖かつ愉しみの多い断食月が明けて迎えたバイラム(祝祭日)には、夜明け前の食事をとるために人々を起こす太鼓叩きをしていた少女や近所の子どもたちが挨拶に来てくれるなど、バイラムを言祝ぐ慣習と晴れやかな雰囲気が窺えて興味深かった。
 
Kokaki9-1.JPG  Kokaki9-2.JPG 
写真左は、例年断食月の間さまざまな催しが開かれているスルタンアフメット地区にて食卓について断食明けを待つ人々。大勢の人が一斉にその日の断食を解くため、冷菜と飲み物のみ先に食卓に出されていることもある。写真右は、薄青い空にエザン(アザーン)が響き渡ったのと同時に電飾が点された瞬間のスルタンアフメット?モスク。この尖塔の間にメッセージを吊るすオスマン朝以来の伝統は、近年その専門職人の後継者不足等により、デジタルのスクリーンに取って代わられつつあるそうだ。

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